WTO(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)事務局長選挙についてアメリカ合衆国の政治専門紙『THE HILL』に面白い記事が出ました。
合衆国はWTO局長選挙でNgozi氏をサポートすべき
というタイトルの記事で、筆者はダニエルF.ルンデさん。
Ngozi氏は、「ヌゴジ・オコンジョイウェアラ(Ngozi Okonjo-Iweala)」さんのことでナイジェリアの方です。
筆者はヌゴジさんを推す理由について、まず以下の点を挙げています。
合衆国は今WTOを抜ける余裕はない
(そのため選挙への関与を強めるべきである)
次はアフリカのターン(番)だという認識がある
アフリカの番だというのは「局長の役割は非公式に地域間で交代することが期待されている」からです。同地域からの連続選抜はどの国も(非公式に)望んではいないということですね。
面白いのは次の部分です。
BREXIT(ブレクジット)のおかげで、EUはリーアム・フォックス(Liam Fox)のようなイギリスの候補者を受け入れる可能性はほとんどありません。
同様に、日本が韓国の候補者を受け入れる可能性は低く、ジャーナリストのジャマール・カショギ(Jamal Khashoggi)氏の殺害による長引く感情はサウジアラビアの候補者を除外します。
⇒参照・引用元:『THE HILL』「合衆国はWTO局長選挙でNgozi氏をサポートすべき」(原文・英語/筆者(バカ)意訳)
よくご存じで、といいたくなる書きようです(笑)。
韓国メディアは「日本は韓国人の候補を支持すべき」という論調ですが、日本がそうしないことは識者には当然の態度と見られているのです(笑)。
「アフリカのターン」にしても、アフリカからの候補者は3人もいる※のですが、
1.貿易問題、プロトコルの知識を備えるのはもちろんのこと、それを超えて連帯を生み出す能力があること
2.正直で公正な交渉者であること、その能力を備えているという実績があること
3.(WTO改革の困難さから)改革を成し遂げた実績があること
という3点を挙げて、筆者のルンデさんはヌゴジ氏こそふさわしいとしています。
また「インドと中国の両方がアフリカを指名することを支持していると噂されており……」と書いていますので、これが本当であれば、韓国人の候補・兪明希(ユ・ミョンヒ)さんは、日本の支持がどうこういう前に当選できませんね。
※8人の候補については以下の記事を参照してください。
(吉田ハンチング@dcp)