市場関係者の使う言葉に「ヒンデンブルグ・オーメン」というものがあります。たまに市場関係のニュースにも登場することがありますが、この言葉の意味をご存じでしょうか?
「ヒンデブルグ・オーメン(hindenburg omen)は、アメリカ株式市場の株価暴落の予兆を示すシグナルで、物理学者ジム・ミーカ(Jim Miekka)が導き出したとされます。
「ヒンデンブルグ」は、ドイツの飛行船ヒンデンブルグ号から取られており、大西洋を渡りアメリカまで飛行して、ニューヨーク近郊で突如爆発事故を起こしました。その悲惨な事故を思い起こさせるというわけです。
オーメンと聞くと、ある年齢以上の人はホラー映画を思い出すでしょうが、そもそも「オーメン(omen)」は「前兆」「兆し」という意味ですね。
●「ヒンデンブルグ・オーメン」シグナルの点灯条件
ヒンデンブルグ・オーメンは一般的には以下の4つの条件が同じ日に重なったときに点灯するとされます(ただし、ヒンデンブルグ・オーメンの点灯は「閾値」の条件値によって異なります)。
1.ニューヨーク証券取引所(NYSE)で、52週高値更新銘柄と52週安値更新銘柄の数が共に「その日の値上がり・値下がり銘柄合計数」の2.8%以上ある
2.NYSEインデックスの値が50営業日前を上回っている
3.短期的な騰勢を示すマクラレン・オシレーターの値がマイナスである
4.52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の二倍を超えていない
いったんヒンデブルグ・オーメンが点灯すると「30営業日」は有効ですが、マクラレン・オシレーターがプラスに転ずると無効とされます。
また、ヒンデンブルグ・オーメンの確度ですが、
●約8割(77%)の確率で株価は5%以上下落する
●パニック売りになる確率は41%
●深刻な暴落になる可能性は24%
と計算されています。『eワラント証券』によれば、2018年のヒンデンブルグ・オーメンの点灯は、
・2018年01月19日
・2018年01月30日
となっており、一般的には「30日間」は有効ですので、02月06日の暴落(NYダウで666ドル下落)もこのサインが示していた、と考えることができるかもしれません。ちなみに現在も「点灯中」です。
⇒データ出典:『eWARRANT JOURNAL』「本日のトレードインディケーター 2018年02月07日」
https://www.ewarrant-sec.jp/comment/%E6%9C%AC%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC/
(柏ケミカル@dcp)