『現代ビジネス』に真壁昭夫(法政大学大学院教授)先生の手に成る「世界の投資家が『韓国株』と『ウォン』を売っているワケ」記事が出ています。「韓国は大丈夫じゃない」という主旨ですが、半導体に関して以下のように指摘していらっしゃいます。
(前略)
中国は“中国製造2025”の実現に向けて台湾半導体業界などから人材を獲得し、韓国勢を追い上げている。
(後略)
中国は“中国製造2025”の実現に向けて台湾半導体業界などから人材を獲得し、韓国勢を追い上げている。
(後略)
中国の台湾人材活用はうまくいかなかった
確かに中国は技術獲得のために必死ではありますが、台湾から引き抜いた人材もうまくは機能してはいません。
実際に、中国最大の野心的プロジェクトと呼ばれた半導体製造工場の建造プラン、『武漢弘芯半導体』の計画は200億ドルを突っ込むという話だったのですが、ものの見事にずっこけました。しかも「詐欺でした」みたいな落ちがついて。
このプロジェクトこそ、世界最大のファウンドリー台湾『TSMC』から幹部を引き抜いてまで推進する、中国共産党が最も期待をかけていたものだったのです。
しかし、結局エンジニアや工場建設労働者は1年間無給で働かされた挙げ句、工場も完成せず、建築しかけの廃虚を空き地にさらすことになりました。
中国共産党は世界的に赤っ恥をかくと同時に、半導体製造への投資を厳格化する羽目になりました。
今のところ中国の半導体製造技術は韓国には追いついていません。微細工程でいえば12nmプロセスの半導体を中国最大の半導体メーカー『SMIC』が生産開始の報道で株価が上がるぐらいです。
しかし、技術をキャッチアップしようと努力しているのは確かです。韓国『SKハイニックス』は(よせばいいのに)「無錫」と「重慶」に半導体工場を持っています。
さらに(よせばいいのに)2020年04月には無錫の工場を拡張するのに「3兆2,999億ウォン」も突っ込んでいるのです。
いろいろな意味で大変に危ないといえるでしょう。
(柏ケミカル@dcp)