すでに事実上枯渇したことが判明した韓国の「雇用保険基金」。よその基金からお金を融資(利子も支払う借金です)してもらわないと失業給付(いわゆる「失業保険」)が行えなくなっていますが、さらにまずい話が出ました。
雇用保険の加入者が減少していることが明らかなのです。2021年02月08日、雇用労働部の公表した「2021年01月の労働市場の動向」によれば、1,383万5,000人で前年同期比「15万1,000人増」にとどまりました。増えているだけまだましだと思われるかもしれませんが、新たに失業給付を申請した人は「20万2,000人」に増加しました。
新規の申請者が「20万人」を超えたのは韓国史上初です。つまり、それだけコロナ禍による失業者の増加が激しいわけですが、すでに枯渇している雇用保険基金がこのままではさらにひどいことになるのは確実です。
上掲のとおり、2020年の「1兆ウォン」を超えた時期よりもましにはなりましたが、それでも2021年1月には「9,602億ウォン」もの失業給付を行っています。この一事を見ても、韓国の実体経済がいかに回復していないかが見てとれます。
このまま景気がなかなか回復せず、失業給付が高止まりしたままですと、失業給付を行うために雇用年金基金はさらなる借金を抱えることになるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)