おススメ記事

韓国は日本より少ない「中国リオープニングの恩恵」

広告

韓国銀行』が公表した「経済展望報告書」によると、2023年上半期の韓国経済は非常に暗いママですが、下半期には反騰するとのこと。

ただ、その反騰の根拠というのが、

中国のリオープニング
(中国への輸出が改善するだろう)

IT需要の回復
(半導体輸出が増加するだろう)

と、いささか他人任せなものです。

興味深いことに「中国のリオープニング」があるとしても、韓国にそこまでの恩恵をもたらすだろうかという懐疑的な意見もあります。なぜ懐疑的に見るのかといえば、例えば以下のようなデータがあるからです。

『ゴールドマン・サックス』のリポートです。同リポートによれば、中国のリオープニングによって以下のような輸出改善効果を見込んでいます。

インドネシア:4.8%
インド:4.2%
日本:3.9%
韓国:2.7%

上掲のように、同社の見込みでは「中国のリオープニング」が与える恩恵は、日本よりも低いと見られています。なぜこのような結果になるかというと、中国のリオープニングに必須の品目を輸出しているかどうかの違いだと推測されます。

韓国の場合は、半導体を別にすれば、自動車・鉄鋼・家電・スマホなど、中国が自国製品で代替できるもの(完成品)が主な輸出品目なので、中国経済が良くなっても韓国からの輸入が増えるのか?というわけです。

また、日本の『野村證券』は、中国がリオープニングといっても輸出改善に与える恩恵は大きくはない、と読んでいます。

もう一つは『国連経済社会局』(Department of Economic and Social Affairs: DESA)の予測です。

中国の経済成長率が1%下落すれば「韓国の成長率は0.2%下がる」と見ています。他の国を見ると、例えば「ベトナム:-0.4%」「香港:-0.3%」で、韓国は低く済みます。

しかし、これは逆にいえば、中国の経済成長率が上昇するときには恩恵を受けにくい――ともいえるわけで、つまりは中国経済と韓国経済の結び付き、関連性は希薄になってきたということです。

ですので、『韓国銀行』が下半期の反騰の根拠としている「中国のリオープニング」には、あまり期待しない方がいいのではないでしょうか。というわけですので、韓国経済はますます半導体頼みになってきています。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました