「またなの?」という話なのですが、韓国でセメント不足です。
2023年03月31日、国土交通部によると、韓国セメント業界の在庫は65万トンしかありません。平時の在庫がおよそ120万トンですから、およそ半分の水準しかない――ということになります。
在庫が減少しており、韓国メディアの報道によれば、特に中小の建設会社にセメントが回ってこないようで、作業が進まないと困っている現場が増加しています。
なぜこんなことになったのかというと――『韓国経済』の指摘を以下に引いてみます。
(前略)
セメント不足の「主犯」としては、無理なカーボンニュートラル政策が挙げられる。政府の計画によると、「炭素を多く排出する業種」であるセメント業界は、2030年までに炭素排出量を2018年比12%、2050年には53%を削減しなければならない。
このため、セメント業界は環境にやさしい補修作業を大々的に行っている。
全国のセメント製造設備(焼成炉)35基のうち、32%の11基が03月現在、補修に入っている。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国経済』「」
「やったな文在寅」というところですが、前文政権の余波がセメント業界に大きな影響をあたえているのです。
同紙によれば「地域的には、首都圏、内陸と京畿・仁川地域の工事現場でセメント供給不足が深刻だ。需給不安の『震源地』となったセメント工場のエコ施設補修が主に内陸にあるセメント会社を中心に行われた影響」とのこと。
「内陸地域の工事現場は海上輸送でもセメントを供給することができず、さらに血眼になっている」という、実に「30年ぶり、最悪レベルのセメント供給難」です。
工場の改修工事が終わるまでは、セメント供給は回復しそうにないので、セメント不足は当分続きそうです。
(吉田ハンチング@dcp)