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中国政府には「お金がない」。財政相が語るほど不安は深まる

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「2023年10月に中国財政相に決まった蓝佛安(藍仏安)さん」に対するインタビュー記事を『人民日報』が出しました。


↑中国経済が傾いているときに絶望的な仕事を押し付けられた蓝佛安(藍仏安)さん。

中国メディアの『人民日報』なので、中国共産党をヨイショするのが使命。「中国経済には明るい未来がある」と語りたい内容なのですが……実際には傾いていて、しかもお金がない様子が垣間見えます。

記事の中の注目部分を以下に引用してみます。

蓝佛安財政相、現在の経済・財政状況について質問に答える

――財政部党組書記・蘭福安部長と現在の経済・財政状況について質疑応答

(前略)
「質の向上と効率の向上」に関しては、主に法の支配を促進するために、財務管理の科学化、標準化、正常化を推進し、同じお金を使ってもより大きな成果を上げると同時に連携を強化することが主な目的である。

他のマクロ政策と組み合わせることで、質の高い発展を支援する効果を高める。

まず、タイトに要求事項の実施に取り組み、節約できるお金はすべて節約し、使うべきではないお金は1銭も使わず、大きなことをするために財源を集中させる。

第二に、財政支出の構造の最適化に全力で取り組み、限られた増分資金を有効に活用するだけでなく、ストックの活性化と調整に多大な努力を払い、使用実績の悪い資金を重点要点に集中するために解放し、財政支出の抑制に努めることである。

支出の固定化・硬直化を解消し、小金にはケチ、大金には寛大」(「大きなことをするために財源を集中する」という意味:引用者注)を実現する。

第三に、パフォーマンス管理を強化し、パフォーマンスの概念と手法を予算管理に深く統合し、目標を伴う予算の準備、モニタリングを伴う予算の実行、評価を伴う予算の完了、フィードバックを伴う評価結果、およびフィードバック結果のチェーンメカ​​ニズム全体を改善することに熱心に取り組む。

情報化支援の強化により、財源配分の効率化と資金利用の効率化が図れる。

第四に、金融経済規律の徹底に努め、金融法令と管理体制を厳格に運用し、法令違反に対しては毅然とした調査と対処を行い、規律をまさに生きた「高圧線」とすることである。

第五に、我々は財政の持続可能性を高めるために全力を尽くし、可能な限り最善を尽くし、綿密な財政余裕度評価を実施し、潜在的なリスクに効果的に対処し、長期的な財政の安定を確保する。

第六に、財政金融、雇用、産業、地域、科学技術、環境保護、その他の政策が一貫性を保ち、同じ周波数で共鳴し、複合的な効果を増大させるよう、政策連携を強化する努力がなされるべきである。
(後略)

⇒参照・引用元:『人民日報』「财政部部长蓝佛安就当前经济财政形势答问」

蓝佛安さんが財政の「質の向上と効率の向上」について述べた部分ですが、「出さなくてもいいお金は一銭も出さない」「大きなことをするために財源を集中」「財政支出の抑制に努める」と述べています。

要は――お金がない――のです。だからこそ効率の良い運用などという話が出てくるのです。

ここに至って、「財務管理の科学化、標準化、正常化を推進」と述べないといけないのは、これまで「財政管理が非科学的・標準化されず・非正常な状態だった」ことの裏返しでしょう。

元文は、中国で毎度おなじみ「白髪三千丈式のダラダラ」したものですが、全部読んでも「これまではどんな状態だったのか」と不安になるような内容です。上掲の部分をご紹介するだけでも、「中国経済の未来が明るい」とはとても思えません。

これまでいかに野放図だったのかが分かり、これから良くなるといわれても信用できないからです。

(吉田ハンチング@dcp)

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