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中国最大手『碧桂園』が決算発表をバックレる! 株式は04月02日から取引停止へ

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先に少しだけご紹介しましたが、中国最大手不動産ディベロッパーといわれる『碧桂園』(カントリー・ガーデン)が2024年03月28日の期限までに「2023年度の決算報告書」を公示できませんでした。

以下が同社が出した「決算を公表できません」という公示です。ちょっと長いのですが、一応全文を和訳します。

面倒くさい方は強調文字などのところだけご注目ください。「僕は頑張ってるんです」みたいな書きようですので、「知らんがな」と失笑されるかもしれません。

最新情報
当グループは引き渡しを円滑に進めるため、引き続き全力を尽くしております。

2023年通年で、当社グループとその合弁会社および関連会社は、全国31省249都市をカバーする60万戸以上、床面積7,162万平方メートルの引き渡しを完了し、引渡数量は業界第1位となりました。

本公表日現在、当グループは、引き渡しプロセスにおける企業の主体的責任を明確にするという規制の呼びかけに積極的に応え続け、資金の専用使用と販売前管理資金の厳格な管理を主張すると同時に、国や地方政府の業界に対するさまざまな支援政策を活用し、プロジェクトの引き渡し作業を支援する政策に注力しております。

さらに、当グループはサプライヤーとの協力関係を非常に重視しています。

市場が不安定な時期において、当グループは主要請負業者および供給業者との継続的なコミュニケーションを維持し、全ての当事者がプロジェクトの進捗状況および資金調達の取り決めに関するコンセンサスを維持し、合理的な支払計画の交渉を通じて、プロジェクトの正常な運営と保証された納品の完了を実質的に守り続けております。

流動性の面でも、当社は商業資産などの資産の活性化を図るとともに、さまざまな非中核的・不要不急の営業費用を削減することで、納入保証のボトムラインを維持し、流動性ポジションの改善に全力を挙げて取り組んでいます。

同時に、当社は負債リスクの軽減を非常に重視しております。

過去数カ月間、当社は財務アドバイザーおよび法律アドバイザーと協力して当社グループの状況を評価し、現在の流動性問題を緩和するための債務再編計画を策定してきました。

本発表日現在も、当社は財務アドバイザーおよび法律アドバイザーと協議を続けております。

当社はまた、全ての債権者の現在の法的地位および法的な支払い順序を尊重しつつ、すべての当事者が合意した再建計画の策定を早めるため、債権者との建設的な対話に積極的に取り組んでおります。

当社は、全てのステークホルダーが当社に対する信頼を維持し、長期的かつ持続可能な資本構造を実現するため。最良の現実的再建計画を推進する当社の継続的努力を支援することを希望しています。

当社の努力により大きな進展があった場合には、追って市場に公表する予定です。

2003年12月期決算発表および2003年12月期報告書送付の遅延について
業界が引き続き不安定であり、当社グループが直面する経営環境も複雑化しているため、2023年12月期の当社グループ連結財務諸表に業界および当社の変化を合理的に反映させるためには、より多くの情報を収集し、適切な会計上の見積もりおよび判断を行う必要があります。

一方、当グループの債務再編はまだ進行中であり、当グループのプロジェクトの多さと広範な分布に鑑み、関連するデューデリジェンスには大量の作業量と高度な複雑性が伴うため、当グループの財務状況を慎重に評価するためには、関連する財務情報を収集するためにさらに時間が必要です。

当社グループは、財務アドバイザーおよび法律アドバイザーと協力して、当社グループの現在および将来の財源および財務債務を評価している。
当グループは、財務アドバイザーおよび法律アドバイザーと協働して当グループの状況を評価し、また、様々な債権者と緊密に協力し、可能な限り早急に実行可能な解決策を講じております。

当社グループの2023年12月31日に終了する連結会計年度の連結財務諸表の作成完了には、より長い期間を要すると予想されます。

そのため、2023年12月31日に終了した会計年度の当社グループの業績(以下、「2023年度業績」)は、上場規則13.49(1)の要件に従って2024年03月31日までに公表することができません。

2023年通期決算の公表の遅れにより、2023年12月31日に終了した会計年度の年次報告書(以下「2023年通期報告書」)の発送も遅れることになります。

2023 年年次報告書の発送が遅れる場合、上場規則 13.46(2)(a)(株主) が定める、会計期間終了後4カ月以内(すなわち 2024年04月30日まで)に2023 年年次報告書を当社株主(以下「株主」)に発送するという要件を満たさないことになります。

2023年年次決算報告書および 2023 年年次報告書の発行予定日を株主の皆さまにお知らせするため、当社はさらに発表を行う予定です。

上場規則13.49(3)は、上場規則13.49(1)および(2)に従った仮決算の公表を怠った発行体に対し、監査法人とまだ合意していない財務結果に基づく業績が入手可能な場合には、そのデータを公表することを求めています。

当社取締役会(以下「取締役会」)は、十分かつ慎重に検討した結果、2023年通期決算に関する当社グループの未監査の管理勘定を現段階で公表することは適切でないとの意見に至りました。

その理由は、未監査の管理勘定が当社グループの財務実績および財務状況を公正に反映できない可能性があるため、その後の期間においても当該管理勘定に調整が加えられる可能性があるためです。

取締役会の延期
2023年通期決算の検討および承認などを目的として2024年03月28日に開催される取締役会に関しては、2024年03月18日付の当社取締役会の発表(以下「発表」)を参照されたし。

前述の2023年度年次決算の公表が遅れたため、前述の取締役会は延期されます。 取締役会の開催日については、適切な時期に改めてお知らせいたします。

上記にもかかわらず、また本通知で開示されているとおり、取締役会および経営陣は、債務再編に関して債権者と積極的に交渉を継続し、監査人である『プライスウォーターハウスクーパース』と緊密に協力しながら、2023年通期決算の発表および2023年通期報告書の早期発送に向けて取り組んでいくことを強調したいと思います。

取引停止
上場規則13.50に従い、当社が2024年03月31日までに2023年通期決算を発表できない場合、上場規則13.50に従い、2023年通期決算発表が行われるまでの間、2024年04月02日午前09時より証券取引所における当社株式の取引が停止される予定です。

取締役会は、この取引停止が当社の業務に重大な影響を与えることはないと考えています。

現在、当社の国内における担保提供業務および海外における債務再編業務は整然と進行しており、当該業務は各国政府および海外債権者を含む関係者の強い支持を得ています。

当社は、株主および潜在的投資家の皆様に最新情報をお知らせするため、適切な場合に、上場規則に従い、さらなる発表を行います。

株主および潜在的投資家の皆様におかれましては、当社株式のお取引には十分ご注意ください。

⇒参照・引用元:『碧桂園』公式サイト「內幕消息(1)延遲刊發二零二三年度業績及寄發二零二三年度報告;(2)董事會會議延期;及(3)暫停買賣」

というわけで、『碧桂園』は不動産を購入した人に物件を引き渡すための努力を続けているそうです。当たり前でしょう。

また、「主要請負業者および供給業者との継続的なコミュニケーションを維持し……」などと書いていますが、その割には給与不払いに抗議して業者さんたちがデモを起こしたりしているのが現状です。

どの口が言っているのでしょうか。

「人民」の皆さんのデモが拡大して「黄巾の乱」(別に「義和団の乱」でも構いません)状態になると、政府が転覆される可能性があるので、公安(警察)を動員してデモ参加者をしょっ引いて鎮火を図っています。

傑作なのは、その公安部員に対しても給与削減・遅配を行っていることです。

注目すべきは「決算報告が出せなかった」ので、2023年通期決算発表が行われるまで、04月02日から『碧桂園』の株価が取引停止になることです。『恒大集団』で見たような……とデジャビュを感じるかもしれません。

直近、2024年03月28日時点の株価は以下のようになっています(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。

ちなみに、『恒大集団』も2023年度の決算発表を延期しました。傑作という他ありません。

『恒大集団』の株価推移がなかなかお目にかかれない、大変面白いものとなっているので以下をご覧ください。

2024年01月29日、2回目の取引停止を食らい、今なお続いています。冷凍マグロの心拍数のようなヨコヨコで――取引停止が18カ月続くと、上場廃止規則に抵触します。期限は2025年07月28日です(上場規則6.01A(1)による)。

『Radio Free Asia』の報じるところによると、不動産セクターの約40社が決算発表を延期した――とのこと。

だから中国企業など信じられませんし、信じるべきではないのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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