中国不動産市場壊滅の構図

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2026年06月16日、中国の国家統計局が「2026年1—5月份全国房地产市场基本情况(2026年01~05月期 全国不動産市場の基本状況)」を公表しました。毎度おなじみですが、中国の不動産市場の底なし沼の現状を見てみましょう。

一、不動産開発投資の完成状況
01~05月期の全国の不動産開発投資は3兆356億元で、前年同期比16.2%減少した(比較可能ベースで計算、詳細は注5を参照)。

このうち、住宅投資は2兆3,426億元で、15.6%減少した。

01~05月期における不動産開発企業の建物施工面積は54億8,775万平方メートルで、前年同期比12.3%減少した。

このうち、住宅の施工面積は38億830万平方メートルで、12.6%減少した。建物の新規着工面積は1億7,929万平方メートルで、22.6%減少した。

このうち、住宅の新規着工面積は1億3,084万平方メートルで、23.4%減少した。

建物の竣工面積は1億4,087万平方メートルで、23.4%減少した。このうち、住宅の竣工面積は9,999万平方メートルで、25.0%減少した。

⇒参照・引用元:『中国 国家統計局』公式サイト「2026年1—5月份全国房地产市场基本情况」/以下同

不動産開発の底なし沼は右肩下がりを続けています。不動産開発投資は-16.2%。施工面積・竣工面積の何もかもがマイナスです。

二、新築商品住宅の販売および在庫状況

01~05月期の新築商品住宅の販売面積は3億1,320万平方メートルで、前年同期比10.8%減少した。

このうち、住宅の販売面積は12.1%減少した。新築商品住宅の販売額は2兆9,366億元で、13.5%減少した。このうち、住宅の販売額は14.1%減少した。

05月末時点の商品住宅の売れ残り面積は7億7,182万平方メートルで、前年同期比0.4%減少した。このうち、売れ残り期間が3年未満の面積は5億7,152万平方メートルで、2.8%減少した。


↑黄色の線は「販売面積の対前年同期比の増減率」、青色の線は「販売額の対前年同期比の増減率」です。

販売面積、販売額ともに対前年同期比でマイナスを続けています。売れ残り面積、つまり在庫も減少していますが、問題は在庫が莫大にあることを見逃さないでください。

2023年には「30億人分ある」といった極端な数字が述べられたことがありますが、さすがにこれは過大に過ぎるとしても、例えば『Wall Street Journal』は経済学者らの推計として、中国に最大9,000万戸の空き家がある可能性を報じたことがあります(2024年時点)。

2021年01月23日に第11期全国人民代表大会財政経済委員会副主任の賀鏗さんの発言。「中国はこれほど多くの高層ビルを建てた。「30億人が住めると推計する人もいるが、この数字は少し大きい。しかし、空室率が高いことは否定できない」と述べました。

在庫が減ってるのはいいことかもしれませんが、多少減ったところで焼け石に水です。

最後に、不動産ディベロッパーの資金調達情勢です。

三、不動産開発企業の資金調達状況

01~05月期の不動産開発企業の調達資金は3兆2,756億元で、前年同期比19.0%減少した。

このうち、国内融資は4,875億元で、28.7%減少した。自己調達資金は1兆1,985億元で、13.0%減少した。手付金および前受金は1兆12億元で、16.1%減少した。

個人向け住宅ローンは4,066億元で、28.0%減少した。

上掲のとおり、当月はさらに対前年同期比でマイナスが進行しました。

個人向け住宅ローンが対前年同月比で「-28.0%」ですから、中国の皆さんは住宅ローンを組んで家を買おうなどと考えていないのです。

最後に、対前年同期比でマイナスばかりの「いつもの表組」を見てください。

ご注目いただきたいのは、赤い線の部分です。不動産ディベロッパーが外資を利用して調達した金額ですが、たったの3億元しかありません。

対前年同期比で「-82.1%」です。

もはや中国の不動産市場は壊滅したといっても過言ではありません。「どうするんだコレ」です。

(吉田ハンチング@dcp)

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