経済関連ニュースを見ている時に「リスクオン」「リスクオフ」という表現が出てきます。例えば、ロイターの「コラム:米朝リスク緩和でも消えない円高サイン」という記事の中には「商品安はドル高を反映している面と、リスクオフを反映している面の両面があるのではないか」という表現が出てきます。
⇒ロイター「コラム:米朝リスク緩和でも消えない円高サイン」亀岡裕次,2017年08月20日
この「リスクオン」「リスクオフ」は普通、投資家の動向について説明されるときに用いられます。
●リスクオン(risk on)
リスクの高い資産に投資が増えること。投資家がリスクを取って高い収益を狙う傾向にあるときは「リスクオン」といいます。対象となる資産は、高いリターンを望める「株式」「コモディティ」「ハイイールド債」「高金利通貨」などです。
●リスクオフ(risk off)
リスクの低い資産に投信が増えること。投資家がリスクを嫌い、より安全な資産に投資先を向けるときは「リスクオフ」といいます。対象となる資産は、相対的にリスクの低い「国債」「短期金融商品」などです。
「リスクオン」「リスクオフ」という言葉は、2008年のリーマンショック以降に使われるようになりました。今では投資家の動向がリスクを取る方向にあるのか、それともリスクを回避する方向にあるのか、を示すための便利な言葉としてよく使われます。覚えておくと良いでしょう。
(柏ケミカル@dcp)