基準金利を上げた余波です。予想されたことではありますが、資金の移動規模が非常に大きいものとなりました。
2021年11月に『韓国銀行』が今年2回目となる基準金利を上げる決断をしました。
『金融投資協会』によると、11月末時点で債券ファンドへの資金流入・流出は以下のようになっています。
2021年11月
資金流入:1兆7,179億ウォン(約1,649億円)
資金流出:4兆670億ウォン(約3,904億円)
収支(流入 – 流出):-2兆3,492億ウォン(約-2,255億円)
資金流入:1兆7,179億ウォン(約1,649億円)
資金流出:4兆670億ウォン(約3,904億円)
収支(流入 – 流出):-2兆3,492億ウォン(約-2,255億円)
⇒参照・引用元:『金融投資協会』公式サイト
債券ファンドというのは、言葉そのままで主に債券に投資するファンドのことです。狙った債券に直接投資するのと何が違うんだ、と思われるかもしれませんが、多くの人から資金を集めていろんな債券にお金を突っ込むのでリスク分散ができるのです。
一般に、基準金利が上がると、債券を売る動きが大きくなり債券価格が下がります(利回りは上がる)。債券ファンドからもお金が流出する動きが強まります。
今回2回目の利上げを受けて約2,255億円もの資金が抜けたわけですが、これは20カ月ぶり最大の資金流出です。お金は利益を生む可能性が高いところへ移動します。
ワールドワイドでは、『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)の動きによって、韓国から資金が抜けることも想定できますので、韓国が以前のようなテーパー・タントラムを起こさないかを注視する必要があります。
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(吉田ハンチング@dcp)