最近「SWIFT(スイフト)」という言葉がニュースによく登場するようになっています。
Facebookが中心になって発行の準備をしている暗号資産「リブラ(Libra)」について、2019年4月5-6日に開催されたG7(先進国首脳会議)では「仮想通貨版SWIFTをつくって対応すべき」といった意見がまとまり、日本主導でこれが創設されるようとしています。
この「SWIFT」とは何かご存じでしょうか?
SWIFTは金融関連情報サービスを提供する
SWIFTは、Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunicationの略で、日本語では「国際銀行間金融通信協会」と訳されています。
1973年、ベルギーのブリュッセルに設立された組織で世界各国の金融機関に金融関連の通信サービスを提供する役割を担っています。お金に関する情報通信ですので、高度なセキュリティーが求められるわけですが、安全性を確保し、資金のやりとり、顧客への送金、為替取引、証券取引、デリバティブといったデータの通信サービスを提供しているのです。
またこの通信インフラ自体をSWIFTと呼ぶこともあります。
SWIFTのおかげで世界各国の金融機関は金融関連データを安全かつスムーズにやりとりできます。金融サービスの重要なインフラとなっているため、SWIFTを使えば金融関連の通信情報を追っかけることができるのです。
しかし、リブラはどの国の政府にも属さないし、SWIFTとリンクすることも想定していません。各国の金融当局からすればお金の動きがつかめない厄介な存在になることが確実です。そのため、上記のような「仮想通貨版SWIFTを……」といった構想が出てくるというわけです。
⇒参照記事:『Money1』「『リブラ』とは? 実は「Facebookのもの」じゃない」
https://money1.jp/?p=9417
(柏ケミカル@dcp)