「いつまでも日和らずに」と誓い合った同志の転向について、韓国の左派・進歩系の皆さんはどのような感慨を持つでしょうか――です。
2023年06月13日、韓国の国会議員会館で傑作な会合が行われました。
『共に民主党』議員が今になって日和る
『共に民主党』の「グローバル企業国際競争力強化議員の会」(この時点で噴飯物です)が、「民主党はグローバル企業を支援する -半導体グローバル競争とサムスンのオーナー経営の役割」というタイトルで政策セミナーを開催。
驚くべきことに、あの李在明(イ・ジェミョン)党首を報じる議員、すなわち親李派議員から、これまでの主張を180度方向転換した「親企業」の発言が相次ぎました。
『共に民主党』のキム・ビョンウク議員は、「党がこれまで公正を中心に企業を見てきたのは事実だが、公正を超え、グローバル企業の競争力という側面に焦点を当てて企業を見なければならない」とし、「民主党が反企業政党というイメージを脱却し、実用的で有能な政党の姿を備えなければならない」と主張しました。
まるで公正さがあると企業のグローバル競争力がなくなるような物言いです。この低能な議員は、「企業がグローバルな競争力を保持するため」にこれから「不公正になる」のでしょうか。
また、同党のチョン・ジョンホ議員は「韓国の情緒・歴史・文化と国民性が結び付き、それに合った企業文化が形成されたからこそ『サムスン電子』のような一流企業が現れた。(中略)足りない点があれば補完すべきだが、世界的なグローバル企業を作った企業文化が間違っているというのは間違った考えだ」と述べました。
呆れるしかありません。
この人たちが担いでいる李在明(イ・ジェミョン)さんは、かつて「経済発展を妨げるこの時代の最高権力である財閥体制を解体しなければならない」と言い、企業のオーナー経営に超強硬な立場を示してきたのです。
こういうのを豹変というのではないでしょうか。よく恥ずかしくないものです。
そもそも文在寅前政権、また左派・進歩系の『共に民主党』は財閥を目の敵にしてきました。政権を握った後、李明博(イ・ミョンバク)元大統領(当時)、朴槿恵(パク・クネ)前大統領を監獄に送り、ついでとばかりに『サムスン電子』の李在鎔(イ・ジェヨン)総帥も収監させました。
三権分立が聞いて呆れる所業です。
財閥こそ諸悪の根源とばかりに企業の手足を縛る法律ばかりを国会で通過させ、韓国企業が海外に脱出する道筋を付けました。政権末期にはアメリカ合衆国や日本がリシェアリング(主に脱中国)を進めて功を奏しているのを目の当たりにし、「韓国もやろう」と、慌てて税制の優遇措置などを繰り出したのですが、時すでに遅し。
韓国政府の行きばったりでいい加減な政策など、企業は信じなくなっていたのでした。何より、左派・進歩系が牛耳り、労働組合の無法が通るような韓国に、一体どんな企業が戻るというのでしょうか。
今になって、左派・進歩系の、救いようのない議員がこのような主張をしたところで、企業の海外脱出は止まらないでしょうし、また『共に民主党』とその議員を見る企業の冷たい視線も変化しないでしょう。
李在鎔(イ・ジェヨン)会長だって「オレを監獄に送っておいて今更なんだ」と思うでしょう。もちろん李会長だってリップサービスぐらいはするでしょうが(この人は育ちがいいだけあってとても礼儀正しい企業人として知られています)、『共に民主党』を見直すなどとは考えられません。
なぜ『共に民主党』議員が今になってこのような財閥へ秋波を送っているかというと、明らかに「2024年04月の総選挙対策」です。ザ財閥企業の支援がほしいのと、「財閥企業だって評価する政党なんですよ」と国民に見てほしいからです。
よくまあこんな厚顔無恥で破廉恥なことができるものです。左派・進歩系の議員はロクでもない人物ばかりです。
(吉田ハンチング@dcp)