韓国の極左メディア『ハンギョレ』が面白い記事を出しています。「2カ月間で記者会見だけでも34回…国民接触増やす岸田の本音は」というタイトルです。
「08~09月の2カ月で岸田文雄が略式・公式記者会見をなんと34回も行った。二日に一度以上記者会見が行われたわけだ」とし、なぜそのように一生懸命「国民と対話する」姿勢を打ち出しているのか?と疑問を呈しています。
記者も分かって書いていると思われますが、国民からの人気がないからです。
人気がないのは、自身は「人の話を聞く」とアピールして首相になったはずなのに、多くの国民が「俺たちの話を聞かねえで増税ばっかりに血道を上げやがって」と憎んでいるからではないでしょうか。
ですから「増税メガネ」なんて呼称が生まれるのです。
それはともかく、『ハンギョレ』の書きようは以下のような具合です。
(前略)
今月も26日時点で12回もの記者会見があった。岸田首相は最近2ヶ月間に34回も記者会見を行った。2日に1回以上記者会見をしたことになる。回数が増えただけではない。略式会見をしながら大きなモニターまで持ってきて、政策を分かりやすく伝えようとしている。
岸田首相の癖でもある「メモを見て話す」から脱却し、正面を見つめたり、モニターを指して説明するなど、伝達方法を変える努力も目立つ変化だ。
岸田首相は普段、伝達力が不足していると評価されている。
民放『テレビ朝日』は「岸田首相が答弁する際、虚空を見ることがあるが、実は暗記している内容を思い出すことだ」とし、「秘書官や政府関係者が用意したメモをそのまま読むことが多い」と強調した。
準備された答えを感情なく話す岸田首相の場合、間違いは少ないが、特に印象に残らないという評価を受けている。
『朝日新聞』は「岸田首相の言葉は響きがない。何をしたいのか本心が見えない」と指摘した。
岸田首相が記者会見の回数を増やし、伝え方を変えるなど「対国民メッセージ」に気を配るのは、支持率への影響が大きい。
『朝日新聞』の調査を見ると、昨年5月に59%まで高騰した支持率が上下を繰り返し、今年05月46%から07月37%、08月33%、09月37%など3カ月連続で30%台を維持している。
政策自体に対する批判もあるが、世論調査でよく指摘されるのが「リーダーシップ」と「説明責任」だ。
(後略)
なかなかシビアな視点ですが、さすが韓国の極左メディア、この「リーダーシップ」と「説明責任」の話から、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領批判にもっていくのです。
同記事最後の段落が以下です。
(前略)
記者会見など対国民接触を増やす方法で支持率低下を回復しようとする岸田首相の対応は、韓国とは全く異なる姿だ。尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領も低い支持率が定着しつつあるが、昨年11月にドア・ステッピング(出勤時問答)が中断されてから10カ月間、国政の主要懸案をめぐって国内メディアを対象にした記者会見を一度も行っていない。
国務会議を通じて一方的にメッセージを伝えたり、外信を中心にインタビューに答えている。
「マスコミとのコミュニケーションが国民とのコミュニケーション」、「質問される大統領になる」という尹大統領の約束は空虚な響きになっている。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の支持率も岸田文雄と同じように低い――と書いているのには恐れ入ります。
上掲のとおり、同記事は、尹大統領は国内メディア向けの記者会見を行わないじゃないかという批判をしたかったわけです。
一応尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領のために弁護しておくと、尹大統領が出勤途中での記者質問を取りやめにしたのは、左巻きの『MBC』記者が無礼な態度を取ったからです(サンダル履きでした)。また、米韓首脳会談で勝手な字幕を付けた『MBC』に対しての一件でひと悶着あったためです。
だからといって「もうメディアとは話さない」というのは、決して褒められた態度ではありません。しかし、左巻きな記者・メディアが起こした事案によってこうなったというのも事実なのです。
――というわけで、日本の増税メガネをダシにした尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領批判の一席でございました。
どっとはらい。
(吉田ハンチング@dcp)