【半導体戦争】韓国『サムスン電子』ファウンドリー事業はこの6カ月が勝負だ。すでに詰んでいるのでは

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なにせ熱々CPUを作りますからねえ……という話です。

『Chosun Biz』が大変に面白い記事を出しています。記事から一部を以下に引きます。

(前略)
07日、業界によると、『サムスン電子』の事業支援タスクフォース(TF)やサムスングローバルリサーチなどが実施したファウンドリー事業部の経営診断結果を基に、これまでDS(デバイスソリューション)部門の経営陣と協議を重ねてきた結果、1ナノ級工程への投資は控え、2ナノに「選択と集中」する戦略を採用したとされる。

合衆国をはじめとする主要AI半導体需要先が、リスクの大きい1ナノ級工程よりも、今後2~3年は2ナノ級工程を主力で使用すると見込まれていることが背景にあるという。

現在、『サムスン電子』は合衆国市場で顧客企業との連携やネットワークへの積極投資を進めながら、2ナノ工程の受注活動を展開している。

特に、過去の5ナノ・3ナノ工程で約束した性能や歩留まりを達成できずに失った信頼の回復に注力している。

最近開かれたシステム半導体エコシステムの年次イベント『SAFE 2025』では、需要が不透明な1.4ナノ導入は先送りし、2ナノ工程に集中するというロードマップを発表した。

鍵となるのは、数兆ウォン規模の投資が必要な合衆国テイラー工場が本格的に稼働を開始する前に2ナノ工程の歩留まりを安定化させ、現地顧客を確保できるかどうかである。

既存の『Qualcomm(クアルコム』だけでなく、これまで『サムスン電子』が弱みを見せてきたビッグチップ(サーバー用チップファウンドリー)市場において、『NVIDIA』、『AMD』、『Broadcom(ブロードコム)』など大手顧客の受注を獲得しなければならない。

業界では、今後6カ月以内に2ナノ工程の歩留まりを60~70%水準まで引き上げ、顧客が求める性能・価格で供給できるかが、『サムスン電子』ファウンドリーの命運を左右すると見ている。
(後略)

⇒参照・引用元:『Chosun Biz』「“6개월 내 2나노 공정 완성하라”… 삼성전자 반도체 경영진에 내려진 특명」

「今後6カ月以内に2ナノ工程の歩留まりを60~70%水準まで引き上げ、顧客が求める性能・価格で供給できるか」が注目ポイントで、「これからが勝負だ」みたいな記事になっていますが、『サムスン電子』のファウンドリー事業はすっかり落ち目で、逆転の目などほぼありません。

すでに業界の主要顧客からは「事実上見限られている」と言って差し支えない状況です。

『Apple』⇒一貫してTSMCを利用
『NVIDIA』⇒ TSMC 4N(独自仕様)で独占契約
『AMD』 ⇒ Zen 5世代も4nm/3nm独占
『Qualcomm』 ⇒ かつてはサムスン製も採用したが、Snapdragon 8 Gen2以降はTSMC 4nm優先

――ですから、「2nmで巻き返せなければ……」ではなく、「2nmでも失敗なら、ファウンドリー事業は既に詰んでいる」もしくは「2nmを成功させても、戻ってくる顧客はほぼいない」というのが実態に近いのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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