韓国鉄鋼業の最大手『POSCOホールディングス』の2025年の業績が、2026年01月29日に暫定版ながら出ておりますのでご紹介しておきます。
2025年
総売上:69.09兆ウォン(-5.0%)
営業利益:1.83兆ウォン(-15.7%)
当期純利益:0.50兆ウォン(-47.4%)※( )内は対前年比の増減
⇒『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト
赤字にこそなっていませんが、2025年は減収減益です。
営業利益は「約16%減少」し、純利益にいたっては「約47%減少」です。純利益はほぼ半減という、大変に厳しい結果となりました。

『POSCO』は採算性が合わなくなった中国工場(中国・江蘇省の製鉄所)を売却しなければならなくなり、実際、2025年も業績が傾いているのです。
原因は中国のダンピング輸出に求めることができます。
Money1でもご紹介してきたとおり、中国の鉄鋼業は傾いているのに安値輸出をやめません。このデフレ輸出が世界に致命的な打撃を与えており、合衆国はもちろんEUも、自国産業を守るために、外国からの鉄鋼輸入を制限しています。
韓国企業は合衆国、EUの制限をモロに食らっています。
読者の皆さまもご存じのとおり、合衆国のトランプ政権は、2025年03月12日付けで韓国を含む各国との「代替取り決め」(韓国のクオータ制など)を終了し、鉄鋼・派生品に対してSection 232の追加関税を適用する方針を明記。
その後、2025年06月04日から、鉄鋼(およびアルミなど)の追加関税を25% ⇒ 50%へ引き上げました。
韓国の対米輸出(『POSCO』『現代製鉄』などの合衆国向け出荷)も原則として「Section 232:50%」の直撃を受けるのです。
一方のEUは、「鉄鋼セーフガード」を関税割当(TRQ)で運用しており、枠を超えると25%の追加関税を課す仕組みとなっています。現行セーフガードは、2026年06月30日に(WTO上の上限に達して)期限を迎える前提で動いています。
さらに欧州議会は、無税(低関税)でEUに入れられる総枠を1,830万トン程度に圧縮し、枠超過分に50%関税を科す案などが示されています。
2024年が3,450万トンでしたから、本当に1,830万トンまで減らすなら約47%もの減少になるのです。
韓国の鉄鋼企業にとって大きな市場である合衆国とEUで大変な逆風が吹いているのです。
(吉田ハンチング@dcp)






