韓国の文在寅政権がものすごい勢いで借金を膨らませています。新型コロナウイルス騒動のため仕方がない面もありますが、識者からは大丈夫なのかと懸念の声が耐えません。
特に海外からの借金、その中でも返済期日までが短い短期借入金は注視されています。では、文在寅政権下でどのくらいの対外借入が増加したのでしょうか?
文在寅大統領が就任したのは2017年05月ですので、そこから2020年04月まで外国から「短期借入の負債」(Short-term loans, Liabilities)がどのくらい増減したのかを見てみましょう。要は、1年以内に外国に返さなければならない借金の増減です。
以下のようになります。
⇒データ引用元:『韓国銀行 Economic Statistics System』「Balance of Payments」(以下同)
http://ecos.bok.or.kr/flex/EasySearch_e.jsp
これは「ウォーターフォールグラフ」です。前月の負債の数字を基に次の月、次の月と増減額を積み上げていきます。面倒くさい方は以下のグラフの説明を飛ばしてください。
例えば、2017年05月は「-1,886.10百万ドル」で、負債が前月04月よりも「1,886.10百万ドル」減少しています。翌月06月は「-1,955.70百万ドル」で負債が05月よりも「1,955.70百万ドル」減少しています。
すると、6月は前々月04月と比較すると「-1,886.10百万ドル」 + 「-1,955.70百万ドル」で、「3,841.80百万ドル」のマイナスとなります。このようにして毎月の増減を積み上げていくと上掲のようなグラフになります。
つまり、起点を「0」として、毎月の負債の増減によって起点からどこまで負債が増加したかを可視化できるというわけです。
――「文政権の36カ月」で「対外借入の負債」は約180億ドル(日本円で約1兆9,788億円)※積み上がりました。
これはLiabilities(負債)だけの数字で、Assets(資産)も考慮しなければ不公平かもしれません。では、対外短期借入の「Assets(資産)」と「Liabilities(負債)」の収支は黒字でしょうか? 以下のようになります。
上掲のとおり、対外短期借入の収支は112億1,090万ドル(日本円で約1兆2,284億円)の赤字です。つまり文在寅政権になってからこのぶん巨額の資産が減少したということです。
文在寅政権は、先にご紹介した76兆ウォン規模の「韓国版ニューディール」構想を披露していますが、これも借金で賄(まかな)うつもりでしょう。新たな借金もいいかもしれませんが、返済があることも忘れないようにしていただきたいものです。
※日本円への換算レートは2020年06月07日「1ド=109.57円」を使用
(柏ケミカル@dcp)