【韓国の外貨準備】「ドルがない」のになぜ合衆国公債を92億ドルも買う?

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アメリカ合衆国の財務省から、合衆国公債を誰がどのくらい保有しているかのデータが公開されました。04月末までの分です。

以下になります。

これによれば、韓国は2020年04月末時点で合衆国公債を「1,200億ドル」保有していることになります。03月末時点で「1,108億ドル」でしたから、なんと「92億ドル」(約9,880億円※1も増えています。

毎度おなじみですが、『韓国銀行』が先に公開した04月末時点での外貨準備のデータと比較してみます。

『韓国銀行』のデータによれば、

⇒Securities 3,615億ドル(約38兆8,229億円)
(証券類)
前月比:39億ドル増加

です。

つまり、合衆国公債が92億ドル増加しているなら、差し引き「53億ドル分」何かのSecurities(証券類)が減ったことになります。

謎なのは、なぜ「ドルがない」時期に合衆国公債を92億ドルも購入するのか、という点です。

2020年04月は、03月19日にアメリカ合衆国のFED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)と締結したドル流動性スワップ※2を利用してドルを借り倒していた時期です。

『NY連邦準備銀行』が公開している「U.S. Dollar Liquidity Swap – Operation Results」(ドル流動性スワップ運用結果)によれば、Settlement Date(決済日)04月02日から04月29日まで総額「185億4,300万ドル」(約1兆9,914億684万円)も調達しているのです。

ドルがないからスワップラインでドルを調達しているのにその一方で合衆国公債を購入する? あるいは逆で安全資産の合衆国公債の購入に走ったが故にドルが枯渇し、ドルを調達した? そんなおかしなことがあるでしょうか。

※1ドル円換算には2020年06月16日のレート「1ドル=107.39円」を用いました。

※2韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。

(柏ケミカル@dcp)

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