「金」についての豆知識 中国・ロシアは金を買ってます!

北朝鮮情勢もあってゴールドの価格が上昇しておりますが、「」については一般にはあまり知られていない面白い話がありますので、今回はそれをご紹介します。

■アメリカは金を持ちすぎ!?

各国の中央銀行が多くの金を購入しているという事実があります。これは外貨準備として、いざというときのために保有しているという側面があるためです。2017年3月現在での各国中央銀行の金の保有量は下のとおりになります。

●各国中央銀行の金保有量
アメリカ:8,133.5トン/外貨準備に占める金の割合 75%
ドイツ:3,377.9トン/外貨準備に占める金の割合 69%
イタリア:2,451.8トン/外貨準備に占める金の割合 68%
フランス:2,435.9トン/外貨準備に占める金の割合 64%
中国:1,842.6トン/外貨準備に占める金の割合 2%
ロシア:1,680.1トン/外貨準備に占める金の割合 17%
スイス:1,040.0トン/外貨準備に占める金の割合 6%
日本:765.2トン/外貨準備に占める金の割合 2%
オランダ:612.5トン/外貨準備に占める金の割合 64%

このようにずば抜けてアメリカが多く金を持っていることが分かりますね。ただ、アメリカの外貨準備は世界的に見ても異例です。先進国の中で際だって外貨準備高が少ないのです(約1,192億8,900万ドル/2017年07月14日時点/IMF Databease)。

これは当然のことで、世界で最も信用ある通貨「米ドル」を自分で印刷できるからです。ですので「外貨」ではなく「金」でいざというときに備えているわけです。

ちなみに、世界的な高利貸しであるIMF(国際通貨基金)も金を保有しています。

IMF:2,814.0トン

「2,814トン」ですので、イタリアよりもたくさんの金を持っているわけです。

⇒データ引用元:IMF「International Reserves and Foreign Curreency Liquidity」
http://data.imf.org/regular.aspx?key=61280813

■ 中国・ロシアが金購入に積極的!

日本は外貨準備に占める金の割合が非常に低いですが、これは「アメリカ国債やドルでなく金を保有すると、同盟国である建前上悪い」といった配慮が働いているといわれます。アメリカの子分をやっているのも大変ですな。

上記の国の中で、ひときわ積極的に金を購入しているのが「中国」と「ロシア」です。中国は「1,842.6トン」の金を保有していますが、これを積み増しており、豊島逸夫先生の見解では「10年後には5,000トンに達している可能性がある」とのことです。

ちなみに中国は世界第1位の金生産国です。生産した分の中からもせっせと外貨準備に積み上げているようです。また、ロシアが金を積極的に購入しているのは、1998年に発生した「ロシア財政危機」の経験からといわれます。

財政破綻したロシア政府は国庫の金を緊急にお金に換え、いくばくかのしのぎに役立てました。豊島逸夫先生によれば「この時、ロシアの国家から金が払底した」そうです。このような緊急時に金が役だった経験から、ロシアは現在もコツコツ金を購入しているのだとか。

■金のニーズが多いのは「中国」「インド」

世界で金の需要が高い国はどこかご存じですか?

●世界の金需要
中国:32%
インド:23%
アメリカ:7.5%
ドイツ:4.2%

このように「中国」「インド」がずば抜けて高く、両国の需要を足すと世界需要の「55%」となるのです。

両国では「金を贈答に使う文化」が根付いています。特にインドでは、人々が金のアクサリーなどを珍重し、結婚式などで大量の金製品を贈り物とします。世界最大の金輸入国であるインドは、このせいで貿易の赤字額を大きくしているという側面があるほどです。

インドは経済的な急成長を遂げていますが、庶民が豊かになるとさらに金の需要が高まるのではないでしょうか? インドの国民所得が増えるにつれ金の需給が逼迫するかもしれません。

⇒データ引用元:田中貴金属工業株式会社「世界経済と金2017」
http://gold.tanaka.co.jp/first/program/201706.html

(柏ケミカル@dcp)