中国の外貨準備は信用できるか?

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昨日、「アジア通貨危機の際に南朝鮮の外貨準備がウソだったことが明らかになった」という歴史的な事実についてご紹介しました。では経済統計が常に「本当なのか?」と疑問視されている「中国」についてはどうなのでしょうか!?

中国の外貨準備がウソだった、と明らかになったことはいまだありません。しかし、GNPなどの数字が粉飾されていることが識者からは指摘されていますので、外貨準備についても大きな疑問符が付きます。つまり、怪しいというわけです。

中国人民銀行の発表によると、2017年07月末時点での外貨準備は「3兆810億ドル」で、前月比「240億ドル増」としています。これは、6カ月連続の伸びで(2014年6月以降初めて)、2016年10月以来の巨額な外貨準備高です。

■外貨の流出を絞る中国政府!

しかし、この外貨準備の増加を促したのは、中国政府の外貨流出を食い止めるための努力の賜物ともいえます。2017年07月01日からは、

1日の取引において、5万人民元以上、外貨1万ドル以上の預け入れ・引き出し・外貨売買・現金交換・現金送金・小切手支払いおよびその他の方式による現金の収支について、金融機関は全てを高額取引として報告する

という制度が始まっています。目的はもちろん海外への資金流出を止めるためです。また中国の銀行では、

国外に(毎月)1万ドルを超える金額を送金するには、具体的な用途証明を提出しなければならない。ない場合には口座は閉鎖。関係データが国家外国為替管理局に送られる

という制度が生きています。中国政府が外貨流出に神経をとがらせているのは、いささか旧聞に属する話ですが、中国の財閥最大手といわれる「万達集団」がドル送金を停止させられたことが明らかになったことからも分かります。

これは07月17日に明らかになった事案で、中国銀行監査管理委員会が万達集団から申請のあった6件の海外企業の買収案件について、「送金を認めない」と決定したという件です。財閥を率いる王健林は中国を代表する立志伝中の人物ですが、債務超過に陥ったため、ディズニーランドには負けないとしていたテーマパークを93億ドルで売りに出した、などの報道で知られています。中国銀行監査管理委員会の決定によって万達集団はかなりの窮地に陥っているとされます。

中国政府は、一般の人々、また企業による外貨流出を食い止めることに必死になっている様子が伺えるのです。果たして、中国人民銀行の発表はアテになるのでしょうか? 公表されている外貨準備は本当にあるのでしょうか? かつての韓国のように「残ってないからだ」とはならないでのでしょうか?

(柏ケミカル@dcp)

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