いくぜ!「35兆3千億ウォン」の第3次補正予算
国内にお金を回すために、政府の支出を増やしている韓国。
ついに第3次補正予算まで編成されることになり、政府案の予算規模は「35兆3,000億ウォン」でした。簡単にいえば、「政府が35兆3,000億ウォンを使いますから、そのお金が国民に流れますよー」というわけです。
35兆3,000億ウォンをどこから持ってくるかというと、ほとんどが借金です。24兆ウォンは国債を発行して賄(まかな)います。つまり、国が借金をして調達した35兆3,000億ウォンを国民に流しますよー、なのです。
「2千億ウォン」削って「35兆1千億ウォン」に
この予算案が国会で審議されていたのですが、2020年07月03日、(野党「将来統合党」「国民の党」が参加しなかったので)与党の「共に民主党」議員によって可決され通過しました。
審議の結果、予算規模は「2,000億ウォン」削って「35兆1,000億ウォン」となりましたが、補正予算の金額としては韓国史上最大です。
――実はここまでが前フリです。
「4次補正が必要!」「債務比率60%までいける!」
この巨額の第3次補正予算については、各韓国メディアで大きく報道されているのですが、『韓国経済』の2020年07月03日の記事に非常に興味深い箇所があります。
以下に引用します。
民主党の一部では、4次補正を編成しなければならないという意見も出ている。
コロナ19事態による経済危機を克服するために、2次緊急災害支援金(コロナ支援金)の支給などが必要である理由からだ。
民主党内では、「国家債務比率60%まで耐えなければならない」という意見も提起されていると伝えられた。
国家債務比率は、今回の第3次補正予算編成で現行の41.4%から43.5%に高まる見通しだ。
財源調達のために赤字国債を約24兆ウォン規模で発行しなければならず、国の借金が111兆ウォン増える。
企財部の関係者は、「与党が4次補正編成を必要とする場合、財政悪化への懸念を強く伝えるしかないだろう」とした。
⇒参照・引用元:『韓国経済』「削減のふりだけした『35兆スーパー補正』…今年だけで国の借金111兆急増」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
先にご紹介した、イ・チャンヨン『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)アジア太平洋担当局長は、「これまでに投入したお金の効果を測りながら次の対策を講じるのがよい」という旨のアドバイスをしていますが、そのような慎重な態度を取る気はさらさらないようです。
この上「4次補正予算」を組む気ですし、政府の債務比率が「60%」に達しても大丈夫だと思っているのです。
イ局長の表現を借りれば、「景気刺激策を名分に」やりたい放題です。韓国の政府与党は気でも失っているのでしょうか。
⇒参照・引用元:『毎日経済』「【単独】イチャンヨンIMF局長『景気浮揚策3T満たす必要あり…規模だけでなく、用途が重要』」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
(吉田ハンチング@dcp)