11月30日、韓国銀行で利上げが決定されました。1年ぶりの利上げですがこれで政策金利は「1.75%」となりました。韓国銀行はこれまで利上げを渋ってきましたが、ついに耐えられなくなったようです。
新興国は、アメリカ合衆国が利上げを行い自国との金利差が広がることを嫌います。自国から資金が逃げていくからです。当たり前ですが、合衆国の金利が上昇すると投資家は資金を合衆国に移動します。新興国に資金を投じる理由は金利が高いからであって、合衆国の金利が高くなって確実に儲けられるなら、新興国にお金を置いておく意味はないからです。
ですので、合衆国の金利が上がるとその対策(資金が逃げることへの対策)として普通は自国の政策金利を上昇させるのです。
合衆国・FRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)が金融引き締めへ向かい、着実に金利を上昇させている中、韓国がそれを行わなかった理由は明白です。家計債務が莫大な金額に積み上がっているからです。以前からお伝えしているとおり、韓国は国民が世界でも類を見ないほど借金を重ねている国です。ここに金利を上げたらどうなるでしょうか? 借金の負担が増大し、破綻する国民が増加します。
今回の韓国銀行の決断は、そのリスクを背負ってまで行わなければならないほど追い込まれた末のものだとも考えられます。
(柏ケミカル@dcp)