しかし韓国というのはいろんなことが起こる国です。
まだ日本ではほとんど報じられていませんが、韓国では干ばつに関する懸念が高まっています。
韓国の環境部は2022年05月27日、「雲門ダム干ばつ深刻段階進入、緊縮運営体制強化」というプレスリリースを出しました(以下)。
環境部(長官ハンファジン)と韓国水資源公社(社長パク・ジェヒョン)は、持続した降雨量不足で、洛東江水系の湧水専用ダムであるウンムンダムが05月27日から干ばつ「深刻」段階に入り、緊縮運営体制を強化する。
*今年の雲門ダム流域累積降水量(‘22.1.1~5.27)は101mmで例年(285mm)の36%に過ぎない
ダム干ばつは「ダム用水供給調整基準」により多目的ダムの場合関心-注意-境界-深刻4段階に、用水専用ダムの場合関心-注意-深刻3段階に区分して用水供給量を管理している。
*用水専用ダム : (関心) 需要量供給 → (注意) 河川維持用水を最大100%まで減量、生活・工業・農業用水実使用容量供給 → (深刻)生活・工業用水 20%追加減量
05月27日基準で貯水率27%の雲門ダムは去る3月29日干ばつ「注意」段階に進入し、ダムの貯水量を確保するために緊縮運営体制に転換された。
雲門ダムは高山(コサン)浄水場の水源となっているダムで、大邱(テグ)市水道の水供給の21%を担っています。
⇒参照・引用元:『韓国水資源公社』公式サイト「リアルタイム現況」
環境部が上掲で報告しているとおり、流域で持続して降雨量が足りず、今年例年のわずか36%しか雨が降っていません。
そのため、03月29日の段階で干ばつ「注意」の段階に入り、需要量のみしか供給できなくなりました。以降も回復せず、05月27日に貯水量が27%まで減少。干ばつ「深刻」段階に突入しました。
06月に入って降雨があり若干戻してはいますが、深刻な事態からの回復にまでは至っていません。この状況を受けて、韓国の穀倉地帯といわれる慶尚道の作物栽培に警告灯がつきました。2022年05月30日、慶北道では緊急会議を開き、給水制限などについて話し合われました。
まだ警告ランプですが、降雨量が回復しなければ深刻な事態に至る可能性があります。
(吉田ハンチング@dcp)