韓国の皆さんには事実に基づかない「日本に優越している」という思い込みがあり、その思い込みを基に発言を行うので、事実から乖離したトンチンカンな言説になります。
たとえ日本を侮辱するような内容であっても、事実に基づく、客観的な言説であれば日本人も承服する可能性があるのですが、そうではないため日本側からすれば「お前はナニを言っているんだ」になるのです。
これは経済の話でも同じです。論理的な話が通じず、韓国経済はすでに日本よりも優位であると思い込んでいます。
ただ、このような思い込みは今に始まったことではなく、1980年代後半にはすでにあったようです。借金ドライブだった「漢江の奇跡」で韓国経済が大きく伸びた時代に「日本何するものぞ」という気概と共に、自国経済に対する過大評価が形成されたと見られます。
1980年後半に韓国の経済について取材を行っていらっしゃった室谷克実先生の著作に、以下のような印象的な箇所があります。
(前略)
ある財閥系の社長から、こんな話を聞いた。「わが財閥の総力をあげても、資本力も技術力も、日本の提携先には太刀打ちできない。
わが社の重役たちもわかっている。
ところが下のクラスになると、わが社のほうが日本の提携先より実力は上だ、と本気で思っている。
それで提携先から納品にクレームがつくと『もう提携を打ち切れ』といった声がアチコチから湧き起こる。
ヘタに説得すると、社長は親日派だと裏でやられるのでかなわない。」
「親日派」とは、今日もなお韓国社会では最大級の侮辱語だ。
<反日=愛国=正義>という価値体系は、論理性を超えた自明の理だ。これには、誰も正面切っては反対できない社会的雰囲気が、依然として韓国社会を支配している。
それは六〇年安保の頃、インテリを気どる学生なら「安保賛成」とは言えなかった状況に似ている。
しかも韓国の<反日=正義>は、インテリに限らず、産業社会を構成する個々人にまで広がっている。
それは<半島-島国>の序列意識が定まった頃に始まり、今日に続いている。その上、今日では韓国人自身に韓国経済に対する過大評価がある。
(後略)⇒参照・引用元:『新版「韓国人」の経済学―これが「外華内貧」経済の内幕だ』著:室谷克実,ダイヤモンド社,1989年01月20日,pp62-63
社長と上層部は「提携している日本の企業にはとても敵わない」と思っているのですが、親日派と非難されると困るので、とてもではないが本当のことが言えない――というのです。
本当のことを言うと親日派と非難されるという韓国社会の異常さは2022年現在も続いていますし、韓国経済がすでに日本を優越していると思い込みも同じです。
某韓国メディアに「韓国は本当に日本を追い抜いたか」というタイトルの記事がありましたが、これなど「日本を追い抜いた」という認識が一般的であるという前提なしには成立しないものです。
「我々は日本を優越した」と思い込んでる――と自白したタイトルです。
事実を無視しています。いまだに日本のGDPは韓国の3倍あり、人口がこれから急速に減少し、とても追い抜くことなどできないという未来予測が出ているにもかかわらず――です。
韓国:1兆6,310億ドル
日本:5兆490億ドル
(日韓差:3.1倍)
「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」とは、こういうときに使うフレーズではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)