2026年06月09日、『韓国銀行』が「2026年第1四半期のGNI(暫定版)」を公表しました。
件名:2026年1/4半期国民所得(暫定)
◈ 2026年1/4半期の実質国内総生産(GDP)は、前期比1.8%成長、前年同期比3.8%成長
― 名目GDPは前期比10.5%成長、前年同期比17.1%成長
◈ 実質国民総所得(GNI)は、前期比9.2%増加、前年同期比13.2%増加
― 名目GNIは前期比11.0%増加、前年同期比17.1%増加
(詳細内容は「別添」を参照)別添:2026年1/4半期国民所得(暫定)
実質国民総所得が9.2%も増加しています。これは異例の上昇で、これをもって韓国メディアは万々歳な報道が出ていたりするのですが、「ちょっと待て」です。
今回の発表では、
実質GDP:前期比 +1.8%
実質GNI:前期比 +9.2%
――となっています。四半期の実質GNIが前期比で9パーセントも伸びるのは極めて異例という他ありません。
ご注目いただきたいのは、GDPとGNIの伸びが大きく違う点です。
2. なぜGDPよりGNIの伸びが大きいのか
GDPとGNIは似ていますが、違います。
GDP:国内で生産された付加価値
GNI:GDP+外国との所得受払
――です。つまり、外国から受け取る所得(投資収益など)が増えるとGNIは大きく伸びるのです。
韓国の場合、
半導体企業の海外収益
海外投資からの配当
交易条件改善(輸出価格>輸入価格)
が効きます。
また、忘れてはいけないのが「ウォン安」の進行です。
ウォン安になると、『サムスン電子』や『SKハイニックス』など輸出企業は、ドル建て収益をウォン換算した際の利益が膨らみます。その結果、企業利益 ⇒ 国民所得(GNI)が押し上げることになるのです。
「韓国民が急に豊かになった万歳!」ではなく、「輸出大企業の利益が急増した。オレの生活にはあまり関係ない」と見るべきです。
高物価
高金利
ウォン安
――の「いわゆる三高」の環境下では、家計の実感景気は必ずしも改善しません。GNIは国全体の所得指標であって、家計所得そのものではありません。
極端な話、半導体企業の利益が急増すると、国全体のGNIは伸びますが、自営業者や若年層の生活が改善するとは限りません。
――というわけで「K-型成長」と指摘される昨今、GNIが大きく成長万歳!ではないのです。
(吉田ハンチング@dcp)






