よくアッチコッチで不具合が出るものです。
韓国『現代自動車』の「IONIQ5」、『起亜自動車』の「EV6」など、電気自動車13万6,000台を無償修理することになりました。
両社の電気自動車が「走行中に動力喪失」という不可思議な状況になることが報告されており、2023年07月06日、『現代自動車』グループは当該車両について「08月から無償修理を行う」としました。
「走行中に失速する」など、もし高速道路を走行中に起こったらと考えると空恐ろしい話ですが、不具合は「ICCU」(Integrated Charging Control Unitの略:統合充電制御装置)の欠陥によるとのこと。
このICCUは、『現代自動車』が開発した電気自動車専用のプラットフォーム「E-GMP」(上掲写真)に搭載されたもの。2020年の発表によれば、
E-GMPでは、フル充電で最長500kmの航続距離となり、5分の急速充電で100kmの走行が可能。
18分で80%まで充電でき、車載充電システムは双方向充放電が可能。
「ICCU」のV2L(Vehicle-to-Load)機能により、110/220Vの外部機器に最大3.5kWの電力を供給することが可能で、中型エアコンと55インチテレビであれば、最大24時間稼働させられる。
という話でした。
今回の事案は「ICCUの中に一時的に過電流が流れ、低電圧直流変換装置に異常が発生したと推定される」とのこと。
無償修理対象車は、2021年から韓国内で製作・販売された以下の6車種です。
「IONIQ6」
「EV6」
「Genesis GV60」
「Genesis GV70 EV」
「Genesis G80 EV」
また、「無償修理を通じて、過電流流入を事前に検知して異常が発生しないようにソフトウェアアップデートを実施」「警告灯が点灯した車両は、点検後に統合充電制御装置を新製品に交換する方針」とのこと。
警告灯が点灯した車両については、点検後にICCUを交換――となっていますが、ICCUが原因というなら、最初から全車交換したらいいのではないでしょうか。
いや、そもそも「一時的に過電流が流れ……異常が発生した」という推測は本当に正しいのでしょうか。
『現代自動車』『起亜自動車』は、火災の原因が結局特定されなかった「コナEV」という先例があります。コナEVの場合、リコールとして「ソフトウエア・アップデート」を行いましたが、その後も火災が起こりました。
バッテリーの全取っ替えとコナの販売停止という情けない話になったのです。韓国という国は、早く火消しをしたいためか、まともに原因究明を行わず(結論が出るまで頑張らずに)やれソフトのアップデートなどの安易な手に逃げる傾向があります。
こういう態度なので韓国には基礎技術やノウハウがたまらないのです。なにせ専門家が「電気自動車の火災はそのうち落ち着くはず」などという国です(本当です! 以下の先記事を参照してください)。
韓国産の電気自動車に乗りたくないという人がいても当然でしょう。
(吉田ハンチング@dcp)