中国の東莞市といえば「世界の工場」といわれる製造業の中心地でしたが、もはや見る影もありません。
↑東莞市は、香港・深セン市のすぐ南にあります。製造業のメッカとして中国の輸出に大きく貢献したエリアです。
2023年08月28日、WeChatの林老師というアカウントで、東莞市の虎门・捷胜学校では生徒から「睡眠代」と徴収しているとし、具体的な料金を明らかにしました。
これによると、
学生1人当たり毎学期
うつぶせで寝る(趴睡):200元(約4,028円)
昼休みマット使用(教室午休垫):360元(約7250円)
休憩室ベッド使用(午休室床位休息):680元(約1万3,695円)
となっています。
「趴」は「うつ伏せ」「腹ばい」という意味ですから、机にうつ伏せに寝ていてもお金を取られることになります。
もし、これを支払わないのであれば「生徒は家に帰ることもできる」そうです。
『CCTV』の記者が捷胜学校と虎門広報事務室に連絡を取って確認したところ、本当だと分かりました。
また、東莞市教育局は、2023年03月、東莞市発展改革、財政、教育部門が共同で「学校の昼休み、放課後ケア、休日ケアサービス料」に関する「市の義務教育放課後サービス料に関する通知」を発行していました。
この規定によれば(以下が文書の料金規定を写したもの)、「校内昼休みサービス」の料金は――
――固定ベッドを利用しない生徒1人1日当たり2元、固定ベッドを利用せず、横になる生徒1人1日当たり3元(フラットベッド機能付きの机や椅子、掛け布団の使用などを含む)、固定ベッドを利用する生徒の場合は1人1日当たり5元が目安となっています。
そもそも、学校の先生はお昼休みに生徒の様子を交代で見回り、管理する必要があり、その管理費(手当)がかかります。学校は、これをリクープするために生徒からサービス料を取ろうとしている――という指摘があります。
「お金がないのは首もないのと同じ」とはよくいったもので、学校サービスを維持するお金が地方政府になくなっているのではないでしょうか。
捷胜学校の料金は、最低でも規定の100倍高いですが、これは当校が9年一貫教育の私立学校であるためと思われます。
上掲のような横になって休める部屋が用意されている学校があるとのことで、『捷胜学校』側は、昼休みに横になる料金を徴収するのは珍しいことではない――としています。
ただし、机でうつ伏せになってうたた寝してもお金を取るというのはいかがなものかで、やはりネット上では激論が起こりました。
(吉田ハンチング@dcp)