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韓国政府は「中央銀行から113兆」借りた! そんな先進国はないよ

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韓国政府の財政は「収入不足」に陥っています。Money1でも何度もご紹介してきましたが、直近の企画財政部の推計によると、約60兆ウォン(59兆1,000億ウォン)が予算よりショートします。

収入が不足しようが、支出は予算どおり粛々と行われます。足らない分は、どこかから持ってこないといけません。

韓国の場合、中央銀行である『韓国銀行』から短期借入が可能です

もう一つの方法は「財政証券」を発行すること(短期償還される債券)。

2023年01~09月の累計で、韓国政府は『韓国銀行』から「113兆6,000億ウォン」の短借を行ったことが分かりました(『共に民主党』ヤン・ギョンスク議員が入手したデータが出典)。

2022年の一年間で「『韓国銀行』 ⇒ 韓国政府」の短借は「34兆2,000億ウォン」でしたから、すでに3倍超の規模となっています。

コロナ禍に見舞われ、大量のお金をまかないとならなくなった2020年には「102兆9,130億ウォン」でした。

すでにこれも超えていますので、「いかに韓国政府の財政が火の車なのか」の証左といえます。

ちなみに、この短借によって韓国政府が『韓国銀行』に支払った利子は「1,497億ウォン」となります。

一応、09月末時点で『韓国銀行』からの短借残高はゼロとなっています。全部返済したのです。ここが面白いところで、つまりは「借りては返し」の自転車操業です。

付言すれば、「政府が中央銀行から融資を受けることができる」という制度を持ち、「制度を頻繁に利用している」という点で韓国はユニークです。

韓国メディア『ヘラルド経済』は以下のように述べています。

ECB』(欧州中央銀行)(ECB)とEU域内の20カ国の中央銀行は当座貸付およびその他の種類の貸出は原則禁止です。

スウェーデンノルウェースイスでは、中央銀行の対政府融資は原則禁止ですが、例外的に日中(24時間以内)の融資のみを許可しています。これは異種通貨間の決済時に発生する問題を解決するためです。

日本イスラエルは原則禁止は同じですが、イスラエルは年最大150日以内、日本は国会の議決を要件としています。

イギリスアメリカ合衆国は、中央銀行の対政府ローンの取り扱い規定自体が存在しない。

対政府ローン制度がある国はカナダだけだが、実際に実施されたことはない。貸出期間は6カ月以内、貸出規模は当該年度政府推定歳入の3分の1以内、償還期限は翌年度第1四半期終了前までなど要件が厳しい。

というわけで、いわゆる先進国という国々では、そもそも中央銀行が政府にお金を融資するローン制度が原則禁止されています。理由は、財政規律が緩んでしまうからです(いわゆる「財政ファンナンスの禁止」)。

一応カナダには制度がありますが、それでもこれまでに実施されたことはありません。

韓国政府は中央銀行から頻繁に短借していますが、実はこれはヘンなことなのです。「実質G8だ!」などと言っていますが、この一事をもってしても「そうかなあ?」なのです。

お金が足りなくなって中央銀行から頻繁に短借する――そんな先進国はありませんよ。

(吉田ハンチング@dcp)

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