韓国・04月貿易黒字:49億ドル。半導体の影で自動車がマイ転

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2025年05月01日、韓国の産業通商資源部が「2025年04月輸出入動向」のデータを公表しました。

アメリカ合衆国と中国の貿易戦争が激化した04月、韓国にも相互関税が科されましたが、トリプル安(株安・債券安・通貨安)に直面した合衆国は、中国以外の国には90日間のモラトリアム期間を設定しました。

そのおかげで(とりあえずは)一息ついた韓国ですが、では貿易収支の方はどうなったでしょうか。

以下をご覧ください。

2025年04月
輸出:582.1億ドル+3.7%
輸入:533.2億ドル-2.7%
貿易収支(輸出 – 輸入):48.8億ドル

( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2025年04月輸出入動向」

2025年の貿易収支は約49億ドルで締まりました。

韓国は輸出金額が十分に大きくないと経常収支が黒字にはならず、国が傾きます。そのため、何よりも輸出金額のボリュームが大事です。では、対前年同期比で輸出金額は増加しているのでしょうか。

以下は「対前年同期比の増減」の推移になります。

2025年に入って低調であることが分かります。特に01月の対前年同期比「-10.1%」が目立ちます。

ただし、これは第2期トランプ政権が01月に発足するというので、2024年12月に駆け込み需要で「614億ドル」に達するという破格の輸出がありました。その反動で2025年01月の輸出金額がわずか「492億ドル」まで減少するという事態となったためです。

それを割り引いても2025年に入ってから輸出金額が伸びなくなっているのは事実です。

半導体が堅調なのがせめてもの救い

毎度おなじみの15大輸出品目がどうなったのかというと、以下をご覧ください。

半導体は対前年同期比で「+17.2%」と堅調ですが、自動車が「-3.8%」と減少している点には注意が必要です。

絶不調だった石油製品が「-14.4%」、石油化学が「-13.1%」と(これでも)マシになりました。何度もご紹介していますが、韓国のこの業種は精油マージンが十分に取れないと、とたんにピンチになるのです。

対中国貿易は不調のママで……

では地域別の輸出はどうなったのか? 以下になります。

対合衆国、対日本の輸出金額が対前年同期比でそれぞれ「-6.8%」「-5.3%」と減少しています。

対中国貿易の04月の結果は以下です。

2025年04月 対中国貿易
輸出:108億8,300万ドル
輸入:124億9,900万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):-16億1,600万ドル

2025年に入ってからの「対中国貿易の貿易収支」は以下のように推移しています。

2025年02月はうっすいながらも黒字「0.4億ドル」となりましたが、当月は「16.2億ドル」の赤字。2025年はこれで累計「-48.6億ドル」です。

ちなみに2024年は通年で「-68.7億ドル」でした。

2025年はまだ4カ月なのに「-48.6億ドル」。先が思いやられます。

(吉田ハンチング@dcp)

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