韓国の企画財政部から「『月刊金融動向と課題』2021年05月号」が出ましたので韓国政府の財政を確認してみます。まず、補正込みの2021年の予算を確認してみると以下のようになっています。
韓国政府予算(補正込み)2021年
総収入:483.0兆ウォン(約47兆円)
総支出:572.9兆ウォン(約56兆円)
総収入:483.0兆ウォン(約47兆円)
総支出:572.9兆ウォン(約56兆円)
統合財政収支:-89.9兆ウォン(約-9兆円)
管理財政収支;-126.4兆ウォン(約-12兆円)
※「管理財政収支」は「社会保険基金の収支」も反映した収支。政府財政の健全性を確認する場合にはこちらを重視します
管理財政収支はそもそも「-126.4兆ウォン」の大赤字の予定なのですが、今回の「05月号」では、2021年03月までのデータが公開されています。これを確認してみると……。
2021年03月「政府財政」収支
総収入:55.0兆ウォン(約5.3兆円)
総支出:72.4兆ウォン(約7.0兆円)
総収入:55.0兆ウォン(約5.3兆円)
総支出:72.4兆ウォン(約7.0兆円)
統合財政収支:-17.4兆ウォン(約-1.7兆円)
管理財政収支;-26.3兆ウォン(約-2.6兆円)
赤字ですが、ここまでの推移をグラフ化したもの(累積)が同資料にありますので、引用すると以下のようになります。
そもそも予算から大きな赤字ですので仕方がないかもしれませんが、3月が終わった段階で累積赤字が「-48.6兆ウォン」まできています。
1年のうち4分の1が終わった時点ですから、単純に4倍すると「-194.4兆ウォン」(約-18.9兆円)になって、予定されている「-126.4兆ウォン」をはるかに上回ることになるのですが、これは大丈夫なのでしょうか。
韓国政府は支援金など支出の多くを上半期に使い、下半期は締めるとしてきたのですが、先にご紹介したとおり、文在寅大統領は「以降も財政出動を辞さず」という態度です。
予定しているよりもはるかに赤字で締まる可能性があります。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「『月刊金融動向と課題』2021年05月号発刊」
(吉田ハンチング@dcp)