南朝鮮が「通貨安」を阻止する理由_その01 対外債務が多すぎる!

日本と韓国の対立が続き、韓国の経済状態について日本でも関心が高まっています。Money1でもここのところ「ウォン安」の進行について触れてきましたが、多くのメディアでウォン安について取り上げられるようになっています。

最近のアルゼンチンの例を出すまでもなく、通貨安からドボンというのは非常によくある話ですが、そもそも韓国は輸出に依存しきった国で、通貨安になれば「輸出には有利」であるはずなのに、なぜ通貨安が危険なのかを疑問に思われないでしょうか?

例えば、日本でも輸出産業にとっては「円安」が有利ですから、円高になるとすぐにニュースに取り上げられ、輸出関連企業の株価が下落したりしますね。

通貨安は輸出に有利 なぜウォン安を阻止する!?

実際、韓国の通貨当局が為替介入を行っている結果現れると推測されている「ワロス曲線」も、(恐らく)最初に注目された2005年当時はともかく、一般に広く注目されるようになった2008年以降には「通貨安」を阻止するために出現したと考えられます

その理由としてさまざまな説明がされますが、一つには韓国が対外債務の多い国であるということが挙げられます。

韓国の対外債務は急増した

対外債務は、簡単に言えば「外国に対する借金」です。英語では「external debt」として統計データに集計されます。一般的には「国、政府や民間企業・家計が、外国の政府・金融機関などに対して負う債務」と説明されています。

『CEIC』で韓国の対外債務のデータ(1994年12月末から2019年03月末まで)を引くと以下のようになります(Total Gross External Debt(総対外債務)/データは『CEIC』より引用:基になったデータは韓国銀行の公表したもの)。

1997年のアジア通貨危機時に増加したものの、その後はやや減少。しかし2005年あたりから2008年のリーマンショック時に向かって急激に増加しているのが分かります。この約3年余りで韓国の対外債務は約2倍に増えたのです。

同じく『CEIC』から短期の対外債務のデータを引いてみると以下のようになります。「短期の対外債務(Short-Term External Debt)」とは、簡単に言うと「支払期限までの期間が短い借金」です。

同じく、1997年のアジア通貨危機、2008年にリーマンショック時に増加していますが、問題はその伸び率です。上掲の総対外債務は2005年ごろと比べて約2倍でしたが、短期の対外債務は約3倍になっていることが分かります。

借金を返すためにウォン安は困る

実はこれが、韓国の通貨当局が「ウォン安を阻止したい理由」の一つと考えられるのです。

外国が韓国にお金を貸すときにウォンで貸すようなことはありません。ハードカレンシ-、中でも「アメリカ合衆国のドル」で貸し付けます。当然、この借金を返すときにも同じ合衆国ドルで行う必要があります。

ところが、通貨安になっているとドルを調達するのにより多くの通貨が必要になってしまいます。さらにまずいことには自国通貨で大量のドル買いを行うとさらなる通貨安を招きます。

このような時のために外貨をプールしておかなければならないのですが、そもそも外貨準備が潤沢であれば通貨安の防衛もできるわけで、それができないから危機に陥るのであって、通貨安が進行するとドボンになりやすいのもそのためです。

実際、韓国は2005年には輸出産業のために通貨高を阻止しようと通貨防衛を行ったと推測されています。そのためにワロス曲線が出現したわけですが、2008年に出現したワロス曲線は2005年当時のもとのとは異なり「通貨安を阻止するために為替介入を行った結果」と推測されます。

この変化は上掲のようにまさに対外債務の増加と軌を一にしているのです。

韓国が危険だと考えられるのは、総対外債務が全然減っていないことです。

上掲のとおり1994年12月末から2019年03月末まで、韓国の総対外債務が最も多かったのは2014年で「約4,527億ドル」で、このときドルウォンレートは「1ドル=およそ1,010-1130ウォン」。

先日公表された最新のデータでは、2019年06月末日時点で総対外債務は「4,621億ドル」と最高値を更新したのに、ドルウォンレートは約7%通貨安に傾いているのです。対外借金が増えたのに通貨安が進行しているというわけです。

韓国経済は非常に危ぶまれる状態と考えられます。


ワロス曲線の「2005年」「2008年以降」については以下の記事内の※2を参照してください。
⇒参照:『Money1』「『ワロス曲線』とは? 異常なチャートパターン」
https://money1.jp/?p=9428

⇒参照:『Money1』「『為替介入』とは」
https://money1.jp/?p=9794

⇒参照:『Money1』「南朝鮮の株式市場『KOSPI』直近の見どころ」
https://money1.jp/?p=9900

(柏ケミカル@dcp)

3件のフィードバック

  1. 2019年9月1日

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  2. 2019年9月26日

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  3. 2019年9月26日

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