連日韓国の通貨「ウォン」の動向にご紹介していますが、韓国の通貨当局によると推測できるウォン安防衛の動きはどうも09月30日でいったん落ち着いたようです(ドル・ウォンチャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
というのは、上掲のように、誰がウォンのようなローカルカレンシーなんかを買うんだろうという不可解な値動きではなく、「ウォン売り圧力」が高まっているのが見て取れるからです。
トレンドラインを引いてみると上掲のようになります。
2019年10月02日(水)19時47分(日本時間)現在は、あれだけ揉んでいた「1ドル=1,200ウォン」のラインが10月01日に破られ、直近天井圏のネックラインも突破して、先にご紹介したとおり天井を試す状況となっています。
韓国通貨当局の為替介入を認める報道が出ました
朝鮮日報(日本語版)が以下の記事で、韓国通貨当局が上半期に外国為替市場で38億ドルを売り越したことを報道しました。韓国による通貨防衛(通貨安阻止)の一端が明らかになったわけです。
この金額は、ドルを売ってウォンを買って通貨安を防ぐのに使った金額から、ウォンを売ってドルを買った金額を引いたものなので、実際にいくらドルを使ったのか、いつどのくらいの規模で為替介入を行ったのかは分かりません。ただ、少なくとも「売り越し」である以上は、巨額のウォン買いが必要だったのは確かなのです。
先にご紹介したとおり、ワロス曲線が現れ「どうしても『1ドル=1,195ウォン』を突破されたくない」という動きが見られたのは05月中盤のことです。ですから、ここでかなりのドル売りが行われたと推測できます。
以降の為替介入がどのようなものだったのかは、2019年末に発表されるとのことですが、先にご紹介した09月第4週以降の激闘にはまたかなりのドルが使われたと考えられます。これを行うと貴重なドルがなくなっていきます。Money1では飽きるほどご紹介していますが、ドルが枯渇した時点で「おしまい」です。
※念のために付記しますが、「為替介入」と「為替操作」は違います。
<<続報 ここから>>
信じられないことに10月04日18時37分現在「1ドル=1,200ウォン」の防衛ラインより下に抑え込まれました。そのため以下の記事を追加しました。
<<続報 ここまで>>
⇒参照:『中央日報(日本語版)』「1200ウォン崩壊防げ…韓国外為当局、上半期に38億ドル放出」
https://japanese.joins.com/JArticle/258123?sectcode=310&servcode=300
⇒参照:『Money1』「韓国『通貨安』防衛始まる? ワロス曲線再び」
https://money1.jp/?p=9408
⇒参照:『Money1』「『Money1』「『ワロス曲線』とは? 異常なチャートパターン」」
https://money1.jp/?p=9428
⇒参照:『Money1』「【まとめ】南朝鮮『ウォン安』を巡る09月25日の激闘」
https://money1.jp/?p=10382
(柏ケミカル@dcp)