韓国の朴敏植(パク・ミンシク)国家報勲部長官がお怒りです。
国家報勲部というのは、「愛国者と退役軍人に関する政策の立案と実施を行うこと」が業務で、白善燁将軍の名誉を回復する措置を取った――という件でも登場しました。
その朴部長がSNSで「中国はけしからん」と怒りを表明しました。
理由は、中国が「旅順日俄監獄旧址博物館」内の安重根展示室に続き、尹東柱の生家も相次いで閉鎖した」からです。
『Tripadviser』の投稿によると、
「ここは完全に中国人・朝鮮人向けの観光施設。説明文も英中韓のみ。特別展は「日本軍を叩きのめした八路軍」だし、日本人の行く所ではなかった。伊藤博文を殺害した朝鮮人テロリスト、安某が英雄として立派に祀られていた」
――だったのですが、これが「補修工事を理由に2カ月以上運営が中断された状態」とのこと。
あまり知られていないかもしれませんが、尹東柱さんは詩人です。Wikipediaの説明を引用すると以下のようになります。
尹 東柱(いん とうちゅう、ユン・ドンジュ、朝: 윤동주、英: Yun Dong-ju、1917年12月30日 – 1945年2月16日)は、中華民国時代の満州・間島出身の朝鮮民族の詩人である。
朝鮮語で多数の詩を創作して、代表作は「故郷の家――満州でうたう」(1936年)。福岡刑務所で獄死した。死後に『空と風と星と詩(朝鮮語版)』などの作品が知られるようになった。創氏改名後は「平沼東柱」となり、以後は日本国籍であった。
(後略)⇒参照・引用元:『Wikipedia』「尹東柱」
「戦後に韓国で詩作が紹介されたことで韓国の民族主義教育に取り入れられ、代表的な『民族詩人』として知られるようになった」とWikiにも書いてありますが、韓国では有名な方です。
「朝鮮族出身の愛国詩人との評価を受けて、龍井市にある生家が復元されるなどしている」とWikiにあるのが、まさに今回、朴部長が怒っている対象でしょう(上掲写真:from Wikipedia)。
吉林省延辺朝鮮族自治州龍井の現地当局からは、先月から閉鎖されたと伝えられた、とのこと。閉鎖理由については「内部の修理」とだけ明らかにされたようです。
朴部長は――、
「中国が名実ともに“大国”であるのか、ますます疑問に思う今日この頃だ」
「安重根と尹東柱は誰にも負けない抗日志士として韓国人の胸に永遠に生きている人物であることを中国政府は果たして知らないのだろうか」
「どんなに隣国関係が険悪であっても、守らなければならない道理はある」
――と述べています。ただ単に「観光客が来ないからなくてもいいだろう」となったのではないかと思われますが、もしどうしても存続したいのであれば、韓国政府・国家報勲部で予算を取ったらいかがでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)