中国の若者が就職難に直面しています。
Money1でもご紹介しましたが、中国の統計局は「16~24歳の失業率」の公表を2023年06月分までで打ち切りました(「21.3%」でした)。データの隠蔽です。
世界中か非難の声と嘲笑が浴びせられましたが、「統計の精度を上げるために調整中」とし、「算出方法を見直したので再開」となったのは、2024年01月17日になってから。
中国統計局は01~02月の16~24歳の若い世代の失業率を14.6%としました(就学生を除くと15.3%)。しかし、実際にはもっと高いものと見込まれています。識者の中には「本当は46.5%」「5割を超えている」「6割近い」といった声があります。
真実の数字は不明ながら、
・中国当局が本当のことをいわないだろう
・公表数字は低すぎる
という点だけは、識者の意見に共通しているのです。過酷なのは、大学卒業生に就職先がないことです。
中国でも名門校として知られる『西北农林科技大学(西北農林科技大学)』※のネットユーザーが「卒業生を集めて開かれた会合」についてSNSに投稿した内容が話題となりました。
曰く「今年の就職状況は特に深刻といわれた。大学院生の場合には就職率が35.5%あるが、普通の学部卒業生の場合15.9%を下回ると推測する」というのです。
※前身である『国立西北農林専門学校』が創立されたのが1934年。今年は創立90周年を迎える歴史ある大学で、「211工程重点大学」の一つとなっています。
大学院卒業生の方がまだ就職しやすいという理解のためか、中国では大学院に進む人が増えており、大学院卒業生の人口も急増しています。
大学院生の卒業者数
2021年:77万3,000人
2022年:86万2,000人
2023年:101万5,000人
2024年:117万5,000人(予定)
100万人を超え、2024年には117.5万人に達すると推測されています。ここまで増加すると、不景気な中国で過当競争で就職するのがより困難になると思われます。高学歴なのに就職できないという人も激増するのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)