韓国・2025年上半期「対米の自動車輸出」マイナス16.5%。

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韓国の産業通商資源部が「2025年06月自動車産業動向」を公表しました(2025年07月17日)。

韓国の対米輸出が懸念される

アメリカ合衆国の第2期トランプ政権が事実上の「WTO体制の終了」を宣言し、韓国から合衆国に輸出される製品に15%の関税を科すことしました。

これにより米韓FTAは事実上破棄された――とみなされます。

韓国企画財政部の具潤哲(ク・ユンチョル)部長(長官)は「米韓のFTAはまだ生きている」と頑張っていますが、これは遅滞戦術のようなものです。

合衆国は今回のトランプ関税によって、合衆国とFTAなど締結したところで、「まったく信用できない」ことを世界中に知らしめました。

第2次世界大戦以降、営々と築いてきた秩序を自ら木っ端微塵に砕いたのです。

欧州はすでに合衆国との距離を測り始めています。日本もいい加減に平和ボケをやめて、もう少し「これから何が始まるのか」を考えるべきなのです。

韓国はもっと悲惨な状況です。輸出一本槍でここまできたのですが、その最大の顧客であった合衆国市場が高関税によって門戸を閉ざそうとしています。

Money1でもご紹介してきましたが、自動車は特に合衆国に依存しています。しかも裾野が広い産業です。

トランプ大統領が誘惑するように、合衆国に工場を移転して生産拡大するには、自動車部品のメーカーも生産を合衆国内に移動しなければなりません。――すると、その分、韓国から雇用がなくなることになりますね。

対米自動車輸出が激減した

韓国の2025年06月の自動車輸出がどのようになったのか、データをご覧ください。

以下に上掲を和訳した表組を掲示します。

まず「表1)2025年06月 自動車産業 輸出額」です。
(単位:百万ドル、%)

区分 2024年6月 2025年5月 2025年6月 ’24年6月比 増減率 ’25年5月比 増減率 2024年1~6月 2025年1~6月 ’24年1~6月比 増減率
自動車 6,200 6,201 6,344 2.3 2.3 37,001 36,366 △1.7
環境対応車 1,850 2,165 2,196 18.7 1.5 12,187 12,338 1.2
自動車部品 1,755 1,663 1,798 2.5 8.1 11,311 10,773 △4.8

※表組は横にスクロールできます。

自動車の「01~06月累計」輸出額は「363億6,600万ドル」で対前年同期比「-1.7%」。

自動車部品は「01~06月累計」輸出額は「107億7,300万ドル」で対前年同期比「-4.8%」。

2025年上半期の結果は、自動車・自動車部品ともに輸出は減少しています。

問題は次の「国・地域別の輸出額」です。対合衆国向け輸出にご注目ください。

表2)2025年06月 自動車 地域別 輸出額
(単位:百万ドル、%)

区分 2024年6月 2025年5月 2025年6月 ’24年6月比 増減率 ’25年5月比 増減率 2024年1~6月 2025年1~6月 ’24年1~6月比 増減率
北米 3,681 3,079 3,209 △12.8 4.2 21,729 18,707 △13.9
米国 3,201 2,516 2,690 △16.0 6.9 18,997 15,867 △16.5
EU 577 837 765 32.6 △8.6 4,128 4,785 15.9
その他欧州 394 519 601 52.3 15.8 2,564 2,997 16.9
アジア 460 683 624 35.6 △8.8 2,661 3,753 41.0
中東 465 391 521 11.9 33.3 2,444 2,737 12.0
中南米 222 307 237 6.8 △22.7 1,330 1,377 3.6
オセアニア 366 337 334 △9.0 △1.1 1,931 1,723 △10.8
アフリカ 32 40 43 33.8 7.0 195 233 19.5

対合衆国の自動車輸出は、2025年01~06月累計で「158億6,700万ドル」。対前年同期比で「-16.5%」。
※表組は横にスクロールできます。

2025年上半期、対合衆国の自動車輸出は約17%も減ったのです。

『現代自動車』グループの北米工場が稼働しているので、どれだけ輸出の減少をカバーしているのかはより細かく見なければならないのですが、まだ数字の集計は表に出てきていません。

北米工場に生産ラインを移すにしても、韓国内の労働組合と「話し合い」を持たなければならない――というのが韓国自動車会社の「痛いところ」です。

「韓国で大企業をやってるのがばかばかしい」のは、「乱暴も辞さない暴力的な労働組合がある」からというのが一つの理由です。

こんな国で「生産性」など上がるわけがなく、韓国が転落していく(すでに転落している最中)のも「強い(+ばかな)労働組合」が足を引くからです。

愚かなことに、「黄色い封筒法」を通してしまい、労働組合はさらに「暴れてもOK」となったのです。ばかな国だなあ――という感想しか出ませんね。

韓国また一歩「おしまい」に進む。「黄色い封筒法」可決 で成立へと進行中。
今回は、韓国がいかに「ばかな国」であり、「おしまい」に向かっているのかの説明をする記事になります。韓国に対する無償の愛を持っている方はここで読むのをおやめください。韓国の左派・進歩系政権の愚かなのは「合理的な判断ができない」点にあります。主...

(吉田ハンチング@dcp)

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