韓国は世界最低の合計特殊出生率を達成しており、人口が急減していきます。
Money1でもご紹介してきたとおり、出生数と死亡数がデッドクロスしたのは2020年。
ソウルだけ見ていると、人口急減はそれほど感じられないかもしれませんが、それ以外の都市では――「そろそろ皆が実感し始めたぞ」になっています。
日本から近く、韓国第2の都市として知られる「釜山」ですら、人口減少によって街のあちこちで廃れていっている――と報道が出ています。
例えば以下は『FNNプライムオンライン』の動画です。
↑YouTube『FNNプライムオンライン』公式チャンネル「韓国第2の都市・釜山が“消滅の危機」
最近はYouTuberの皆さんが現地からリポートしてくれるので、報道機関でなくても状況を知ることができます。
例えば以下は、YouTube『Chamasuke/ちゃますけ』チャンネル「韓国のゴーストタウン…2025年現在、釜山で廃墟化が止まらない現実がヤバすぎた」です。
ネット上では「2024年06月に釜山が消滅危機地域に指定された」といった情報がありますが、厳密にいえば間違っています。
情報を出したのは『韓国雇用情報院』(雇用労働部所管の公的機関)であって、あくまでも研究リポートです。「地域産業と雇用 夏号」に含まれています。原文を見たい場合には以下の公式サイトにアクセスしてみてください。
⇒参照:『韓国雇用情報院』「간행물 [지역산업과 고용] 여름호 관련 지방소멸위험지수 원시자료(24년)」
Money1でもご紹介したことがありますが、李在明(イ・ジェミョン)さんは大統領選挙の際に、公約として最大手海運会社『HMM』の本社を釜山に移転させます――と述べたことがあります。

民間会社の本社を移転させるという無茶苦茶な公約でしたが、人口減少に歯止めをかけたい・地域振興という考えがあったわけです。
では、どのくらい人口が減少しているのか、1990~2024年の釜山の人口推移を見てみましょう。以下のグラフをご覧ください。

↑データ出典:『KOSIS』/2024年は速報値/数値は韓国人のみ
『KOSIS』のデータによれば、釜山の人口が最大だったのは1991年で「388万8,372人」。
2024年は「326万6,598人」ですから、ピークから14.0%減少しました。2019年からでは「-4.3%」になります。
5年期ごとの人口増減をグラフにすると以下のようになります。

↑「1990年 ⇒ 1994年の5年間で人口が何%増減したか」を1994年「1.1%」……という具合に集計しています。
2020年に人口がデッドクロスしたため直近の5年期は「-3.7%」と最大の減少幅を記録しました。
この減少幅はさらに拡大するものと推測できます。人口減少は加速するでしょう。
釜山港に帰っても「人がいないな」となるかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)






