「博鰲(ポアオ)アジアフォーラム」での習近平首席の演説が行われました。「冷戦に回帰するのは良くない」という発言を行いましたが、アメリカへの攻撃姿勢は影を潜め、極めて穏当な内容に留まりました。
トランプ大統領が指摘していた自動車の関税については、「関税を引き下げる」発言があり、アメリカに歩み寄った姿勢と言えます。今回の習近平首席の発言を『Bloomberg』がまとめていますので、それを以下に引用します。
・年末までに金融セクターを一段と開放
・自動車メーカーの外資保有上限を引き下げ
・自動車輸入関税を引き下げ
・知的財産権保護を強化
・世界貿易機関(WTO)政府調達協定への参加プロセス加速を支援
・輸入拡大を促進する年1回のイベントを計画
⇒引用元:『Bloomberg』「中国は『開放の新たな段階』と習主席、米中摩擦の中で演説」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-04-10/P6Y7W56TTDS101
これだけ見ると、ずいぶんアメリカの動きに妥協した演説であったと思わされますね。ただし、これはあくまでも大枠の話であって、具体的に何をするのかはまだ分かりません。
また、習近平首席は「他のコミュニティーを思いやらず、自分のコミュニティーのことだけしか気にかけなければ壁にぶつかるだろう。平和的な発展を主張し、協調することによってのみウィンウィンの結果が得られる」(引用元は上記同)とも発言。
トランプ大統領の姿勢を皮肉ったものですが、そのまま自国・中国にも当てはまるところがミソです。「おまゆう」という反応が適切といえるのではないしょうか?
(柏ケミカル@dcp)