2020年末頃から、電気自動車で起こる自然発火・火事について世界的に話題になりましたが、その原因と目されたのが韓国『LGエネルギーソリューション』(当時は『LG化学』)が製造した電池セルでした。
↑リコールとなった『GM』の「シボレー ボルトEV」(シボレーはボルトの傘下です)
同社製の電池セルを採用した車種では、火事を起こす可能性があるとしてリコール騒動となりました。先にご紹介したとおり、アメリカ合衆国『GM』もこの騒動に巻き込まれ、「シボレー ボルト」という車種が6.9万台リコールとなったのです。
昨年の段階では『GM』の行うリコール内容というのが、バッテリーをフル充電しないようにソフトウエアをバージョンアップするというもの(バッテリー容量の90%を上限とする)でした。
どこかで聞いたような話だとは思われませんか?
そうなのです。『現代自動車』がかつて「コナ・エレクトリック」で行ったリコールと同じなのです。しかし、結局『現代自動車』は後に全リコール対象車の電池セルを交換することになりました。リコールが開始された以降にも「コナ・エレクトリック」で火事騒ぎが起きたからです。
これを受けて、『GM』では『ボルト』のバッテリーの状況を診断するソフトを走らせ、その結果によってはバッテリーを交換、バッテリーが大丈夫なら100%まで充電可能となるようソフトをアップグレードするとのこと。
できるだけコストの掛かるバッテリー交換はしたくないので、2段階にしたということでしょう。この結果火事騒ぎが収まるのかと『GM』が『LGエネルギーソリューション』に賠償を請求しないのか、という点が気になります。
(吉田ハンチング@dcp)