韓国「金利上昇」に戦々恐々。0.5%上昇で「5.9兆」利払いが増加

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韓国銀行』が利上げの議論を始めたという話が出ております。先に『韓国銀行』は基準金利を予定どおり、韓国史上最低の0.50%に据え置く決断をしました。

一方で債券の金利(貸出金利の基になる)は債券市場で上昇傾向にあります。以下をご覧ください。

2021年05月28日時点
国債2年物:0.957%(3.2bp上昇)
国債3年物:1.162%(3.8bp上昇)
国債5年物:1.673%(3.5bp上昇)
国債10年物:2.132%(2.1bp上昇)

1bp(ベーシスポイント)は「0.01%/1毛」

債券の金利は上昇してきました。

市中銀行の貸し出し金利も上昇しており、04月の家計貸出金利の加重平均(新規貸し出し分)は「2.91%」(対前月比:0.03%上昇)となっています。この「2.91%」は、「2020年01月:2.95%」以来15カ月ぶりの高い水準です。

何度もご紹介していますが、韓国の家計の信用残高は2021年03月末時点で「1,765兆ウォン」(約174.7兆円)と、2003年の統計調査開始以来で最大まで膨らんでいます。

しかも、個人向け融資の72%が変動金利というデータがあります。

そのため、ここで金利が上昇すると家計の利子負担が大きくなります。

本件を報じた韓国メディア『ソウル経済』の記事に、「金利上昇時の家計の利子負担増加額」についてのデータが掲載されています。『韓国銀行』が『国民の力』の議員に提出した資料を典拠としていますが、以下のようになっています

家計の利子負担の増加金額
金利1%上昇時:11兆8,000億ウォン(約1兆1,682億円)
金利0.5%上昇時:5兆9,000億ウォン(約5,841億円)

1%=100bp、0.5%=50bp

家計の利子負担が大きくなると、中にはその負担増に絶えられない人が出てくるでしょう。ドボンを避けるために慎重な利上げが求められる局面です。

信用残高は、銀行・保険会社・消費者金融・公的金融機関などから受けた融資、決済前のカードの使用金額(販売信用)を加えた「家計の負債」を指します。

(吉田ハンチング@dcp)

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