中国はまさにSF的ディストピアに向かっています。
『OpenAI』のChatGPTは多くのユーザーを獲得し、さらに進化を続けていますが、中国もこれに対応する動きを見せています。たただし、開発・進化の方は「OPEN」とは真逆の方向です。
『Financial Times』が「China’s latest answer to OpenAI is ‘Chat Xi PT’」()というタイトルの傑作な記事を出していますの、以下に一部を引用します。
中国のインターネット・ユーザーに人工知能がどのような情報を提供するかをコントロールしようとする北京の最新の試みが、習近平国家主席の考えを学習させたチャットボットとして展開された。
中国の最新の大型言語モデルは、「新時代の中国の特色ある社会主義に関する習近平思想」として知られる指導者の政治哲学や、中国サイバースペース管理局が提供するその他の公式文献から学習している。
(後略)
恐るべきことに、「習近平国家主席の考えを学習させたチャットボット」を作っていて、「新時代の中国の特色ある社会主義に関する習近平思想」を学習したAIが、国民の質問に答えたりするのです。
「習近平AI」を使って国民の思想統制を行い、中国共産党の正当性を盲目的に支持させようという――ジョージ・オーエルも驚くようなものです。
ただ、この「キンペーAI」が頓珍漢な回答をすると、「習近平がこんなこと言ったぞ」と国のTopが世界的に恥をかくことになるのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)