まず復習です。
韓国の次期大統領になる李在明(イ・ジェミョン)さんは、かつて中国が台湾に侵攻するかもしれない――という観測に対して「韓国には関係ない」ときっぱりと言い切りました。
第22代国会議員総選挙、その選挙活動中の発言です。
↑李在明(イ・ジェミョン)さんのふざけた発言を報じたYouTube『TV CHOSUN』チャンネル。
李在明(イ・ジェミョン)さんはこう言いました。
「なぜ中国にちょっかいを出すのか」
「ただ(中国に)『謝々』、台湾にも『謝々』、日本には『カムサハムニダ』と言っておけばいい。両岸問題になぜわわれわれが介入するのか?
台湾海峡がどうなっても、われわれには何の関係もない」
李在明(イ・ジェミョン)さんが自分のこの発言について「開き直り」ました。
2025年05月13日、大邱市東城路に遊説で訪れた際に、以下のように述べています。
「私は『台湾と中国が争おうがどうしようが、私たちと何の関係があるのか』と言ったが、何か間違ったことを言ったか?」
「私は日本の大使にも『謝謝』と言おうとしたが、通じなさそうだったので『カムサハムニダ』と言った。それが悪いことだったか?」
「国民がもっとよく食べ、よく暮らせるようにしようとすること、国益を守るために行うことが外交ではないか」
「いつでも国益を中心に、日米韓協力・米韓同盟を行い、中国・ロシアとの関係もうまく維持して、物を売り、協力もすべきではないか」
「政治というものは、ただひたすら国民のより良い暮らしを実現し、大韓民国の未来を切り拓くこと。それ以外に一体何があるというのか」
「(国民が)権力を託した理由もまさにそれではないのか」
(後略)
先の発言は間違っていないとして開き直り、また中露とも協力する――とさらに恥を重ねました。
※通じなさそうだったので『カムサハムニダ』と言った――は「卑日」発言に他なりませんが、韓国は世界最悪の反日国家ですから特に驚くには当たりません。
合衆国は「そんな態度は許さない」
アメリカ合衆国からの返答は――2025年05月15日、ハワイで開催された米国陸軍協会太平洋地上軍シンポジウムでGeneral J.B. (Xavier) Brunso(ジェイビー・ブランソン)在韓米軍司令官の口から語られました。
ブライソン大将は以下のように述べたのです。
↑駐韓米軍司令官のブライソン大将。「韓国は北京に最も近い距離にある合衆国の同盟国であり、日本と中国本土の間に浮かぶ島、あるいは“固定された空母(fixed aircraft carrier)”のような存在だ」
「在韓米軍は北朝鮮の撃退にのみ焦点を当てているのではない。
より大きなインド太平洋戦略の一部として、地域内の作戦、活動および投資にも焦点を当てている」
↑韓国は日本以東の自由主義陣営国を守るための不沈空母である――の図。
韓国は在韓米軍の行動および抑止力は「対北朝鮮」にだけ使ってもらいたい、と考えています。
対中国、対ロシア――特に対中国を米軍が志向すると「商売」がうまくいかなくなる可能性が高いし、中国ににらまれるからです。
李在明(イ・ジェミョン)さんの「中国に謝謝」「台湾に謝謝」は、その現れであるさもしい発言ですが、米軍はそのような韓国の思惑を飲むつもりは全くない、とはっきり言ったのです。
『朝鮮日報』は本件について、識者の意見を以下のようにまとめています。
ユン・ヨングァン前外交部長官
「次期政府は、どの程度まで合衆国と協力しながら同盟を維持するかを悩まなければならない」キム・ソンハン前国家安保室長
「北・中・ロが密着しているということは、これらを切り離して対応戦略を立てることはできないという意味」ナム・ソンウク淑明女子大学 客員教授
「トランプの第一の敵は中国…在韓米軍も活用するということ」シン・ボムチョル前国防部次官
「韓国に新政府が発足すれば、合衆国は在韓米軍の役割調整を求めてくるだろう」パク・ウォンゴン梨花女子大学 教授
「米中対立において韓国が曖昧な態度を取れば、日本だけを主要パートナーとする可能性もある」ヤン・ムジン北韓大学院大学 総長
「合衆国の対中国戦線に韓国が巻き込まれることになる。合衆国を説得して阻止すべき」
ご覧になれば分かりますが、識者として挙げられている人の中にも「甘ったれた発言」を(平気で)行っている方がいらっしゃいます。
「台湾有事は韓国と関係ない」わけがない
韓国が「中国の台湾侵攻」に無関係でいられるわけでないのです。そもそも韓国が輸入している物品はどこを通過して運ばれているのでしょう。
2024年10月10日に『CSIS』が出したファクトシートによると、韓国への輸入物品の30%、輸出物品の23%が台湾海峡を通過して運ばれています。
主要なアメリカの同盟国
日本は、輸入の32%、輸出の25%を台湾海峡に依存しており、その総額はおよそ4,440億ドルに達する。韓国は、輸入の30%、輸出の23%を同海峡に依存しており、これはおよそ3,570億ドル相当の商品にのぼる。
オーストラリアの輸出のおよそ27%が台湾海峡を通過しており、その総額はほぼ1,090億ドルに達する。このうち、鉄鉱石、石炭、液化天然ガスといった一次産品がこの貿易の約83%を占めている。
さらにいえば、『The Heritage Foundation(ヘリテージ財団)』によると「韓国の海上貿易量の90%以上が台湾海峡および南シナ海を通過している」となっています(『Brookings Institution(ブルッキングス研究所)』『Global Taiwan Institute(グローバル台湾研究所)』も同様)。
中国が台湾海峡に侵攻すること、またフィリピンなどを圧迫して南シナ海に支配権を拡大すること――は、韓国にとって「中国に首を締められる可能性が増す」ことにつながるのは明白です。
――であるにもかかわらず、この李在明(イ・ジェミョン)というウソつきは「台湾海峡がどうなっても、われわれには何の関係もない」と述べているのです。
この切羽詰まっていきたご時世に、ここまで経済安保に無知な人物が大統領になるというのです。
アンケート調査によれば国民の50%以上が、このボンクラを支持しています。本当にすごい国です。「おしまい」になっても当然だといえるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)