北朝鮮で新型駆逐艦の進水式でコントのような失策があり、せっかく造った駆逐艦が水没しました。
金ちゃんファミリー三代目の金正恩さんも激怒。「06月の党中央委員会全体会議までに引き上げろ」としているのですが、本当にできるかどうか分かりません。
「北朝鮮にはサルベージの技術はない」というのが一般的な見方だからです。
北朝鮮では「駆逐艦が沈没」なのですが、南朝鮮では「フリゲートが不良品」でした。
韓国メディア『朝鮮日報』は以下のように書いています。
20日、防衛産業界によると、2022年に大邱級フリゲートの1隻で配管の欠陥が初めて発生した。
この配管は、バラスト水(艦船の重心を保つために艦内に注入する海水)が通る通路であり、燃料タンクを貫いて通るように設計されていた。
配管に大量の海水が流れることで穴が空き、そこから漏れた海水が燃料タンクに入り、問題が発生したと伝えられている。
(中略)
防衛事業庁によると、2011年に『ハンファオーシャン』が基本設計を行った当初は、銅・ニッケル合金製の配管だったが、その後、ステンレスに設計が変更された。
設計過程において配管の材質を変更することは、防衛事業庁や国防技術品質院(技品院)の承認事項ではないため、『ハンファオーシャン』が独自に変更を行った。
最初に欠陥が発生したフリゲートには、基本設計時に変更されたステンレス(SUS316L)ではなく、承認されていない別の材質のステンレス(SUS304L)が一部使用されていた。
承認されていないステンレスが使用された配管の長さは、全体131メートル中約1.6メートルに過ぎない。
『ハンファオーシャン』側は、協力会社の誤認によって異なるステンレス配管が使用されたと説明している。
『ハンファオーシャン』の関係者は「6メートル単位で供給されるが、配管の加工過程で協力会社が別の配管を使用した」と語った。
(後略)
問題が起こったのは大邱級フリゲート。
燃料タンクを貫く形で、バラスト水が通る配管がされていた――というのがまず疑問です。
燃料タンクは可燃性液体を安全に保管・供給する(ダメコン的にも)極めて重要な区画です。
一方、バラスト水は基本的に海水であり、塩分・異物・腐食性があり、燃料と絶対に混入してはなりません。よって、配管経路が物理的に交差することを避けるのが原則ではないでしょうか。
実際、『朝鮮日報』の別記事では以下のように書いています。
(前略)
問題が発生した配管が貫通している燃料タンクは、フリゲート内の発電機用燃料を保管する場所である。武器システムやエンジンなどの重要部品ではないため、重大な問題ではないと伝えられている。燃料タンクを貫通するように設計したのは、発電機の整備などのための作業空間を確保するためだった。
軍関係者は「通常、数万本の配管が入るが、タンクの外部に回すと整備スペースが不足する」と語った。海軍が現在運用している多数の護衛艦も、配管が燃料タンクを貫通するように設計されているという。
軍当局と防衛事業庁(防事庁)は、当該配管が燃料タンクの外部を迂回するように構造を変更した。
(後略)
「武器システムやエンジンなどの重要部品ではないため、重大な問題ではない」なんて書いていますが。このケンチャナヨ精神が間違っています。ダメコン的に駄目でしょう。
また、燃料タンクを貫通するような配管から迂回するように設計を改めた――というのですから、「設計がおかしかった」と認めた証左ではないでしょうか。
気になるのは、本当に「1艦だけですか?」です。
本件を扱った記事で『Chosun Biz』は以下のように書いています。
(前略)
21日、軍および防衛産業界によると、大邱級フリゲート艦の欠陥は、燃料タンクを貫通する配管に穴が開いたことから始まった。この配管には大量の海水が流れており、その流れによって穴が開き、そこから漏れ出た海水が燃料タンクに入り込んだことで問題が発生したと伝えられている。
大邱級フリゲート艦全8隻のうち、複数の艦で同様の問題が発生した。
(後略)⇒参照・引用元:『Chosun Biz』「한화 “배관 교체 승인 받아” vs 軍 “협의 없어”… 호위함 결함 놓고 공방」
「何やってんの」と呆れるような話です。これも一種のおから工事でしょう。
お笑い韓国軍の歴史がまた1ページ……になりました。
(吉田ハンチング@dcp)