面白い情報が出ています。中国北京市の若手司法補佐官が「数億元」を自分の口座に移転し、家族ぐるみで日本に逃亡した――という話です。
もともとは2025年06月04日、中国本土メディア『財新網』が報じたのですが、翌日には記事は削除されて現在は残っていない――とされています。『財新網』によると、とした香港メディアなどの記事はまだ確認できます。
例えばシンガポールの華字新聞『聯合早報』によると、こんな具合です。
(前略)
北京市第三中級人民法院のある若手助理法官(司法補佐官)が、中国の「五一」連休前に、数億元にのぼる執行金を横領して、家族ぐるみで日本に逃亡した。消息筋によれば、本件の関与金額は最大で3億元に達する可能性がある。
この報道はすでに削除されたものの、WeChat(微信)上では関連の議論が続いており、中国のネットユーザーたちは「経済的自由を実現した」「勇敢な者がまず人生を楽しむ」などと声を上げている。
『財新』の報道によると、この事件に関与した助理法官の名前は白彬。山西省忻州市の出身で、1990年代生まれ。
2014年から北京三中院の執行局に勤務し、事件発覚前は執行助理法官を務めていた。
官位は高くないが、執行業務のワークフローにおけるシステム的な抜け穴を利用し、巨額資金の流れを実質的に掌握していたとされる。
事件に詳しい人物によると、白彬は今年初めに法院に辞職を申し出たが、承認されていなかった。
彼は職権を利用し、オンラインシステム上で偽造した執行書を用いて、執行金を1件ずつ自身が管理する海外口座に送金した。
事件発覚前にはすでに資金の移転を完了し、ギリシャ国籍も取得済みで、最終的な逃亡先はギリシャである可能性が高いという。
白彬の計画が露見した原因は、交際相手の女性が友人に海外移住計画を自慢したことによる。
その情報が通報され、白彬がそれを知ると「五一」連休前に家族とともに日本に逃亡した。
現在、彼の所在は不明である。
(後略)
「執行金」というのは、中国の司法制度において、裁判の判決や和解に基づいて当事者間で金銭の支払い義務が発生した際に、その支払いを強制執行するために、裁判所が一時的に預かる金銭のことを指します。
具体的には、
損害賠償金
債務返済金
違約金
訴訟費用
鑑定費・評価費
etc.
を指します。これを、偽造した執行書を用いて自分の海外口座に送金していた――というのです。総額は3億元に達するかもというのですが、もし本当なら約60億円にもなります。
↑横領犯の白彬さんとされるガン首画像。
記事によっては数億元を携えて日本に逃亡――となっていたりしますが、そんな多くの現金を携えて税関を通過するのは無理でしょう。
また、いくら中国でも(たとえ1件ずつこまめに行ったとしても)3億元もの資金が海外口座に移転されるのを金融機関がスルーするでしょうか。
さらに、中国共産党政府が出国制限を厳しくしている中、日本に脱出など可能だったのでしょうか。
もし本当ならすごい事件ですが、白彬さんは家族ぐるみで日本にいるのでしょうか?
(吉田ハンチング@dcp)