韓国の家計債務が危機的状況にあるのは今に始まったことではなく、世界を股にかける高利貸し「IMF」(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)がずいぶん前から指摘していました。
家計債務というのは、至極簡単にいえば「一般のご家庭が背負っている、返済しなければならない借金の額」です(最大のものは普通「住宅ローン」です)。
しかし、「韓国の借金」の伸び具合がアジア新興国でも一二を争うほどとなり(本当です!:出典『BIS』)、改めて韓国の家計負債について「これはダメだぞ」と注目されています。
どのように危ないかをまとめてみると以下のようになります。まず直近の「債務の伸び率」です。
2019年第3四半期:3.9%
2020年第1四半期:4.1%
2020年第2四半期:4.6%
これは前期と比べて家計負債がどのくらい増加したか、その割合ですが、ご覧のとおり伸び率が上昇しています。で、以下が借金総額です。
家計信用残高:1,637兆3,000億ウォン
まずいのは低所得で多重債務者(3件以上の金融機関借り入れがある)が増加しています。
(家計への融資の5.3%)
さらにまずいのは、資産を売却して債務の返済ができない「ハイリスク世帯」の増加が尋常ではないということです。
例えば住宅ローンの借り入れが「5,000万円」あっても「7,000万円の不動産を保有している」のであれば、その人は特に大変なわけではありません。しかし、そうではなくて「資産を売却しても負債を返せない人」を「ハイリスク世帯」として見ると、韓国ではこれが急増しているのです。
2015年:29万9,000世帯
2017年:32万4,000世帯
2019年:37万6,000世帯
2020年のデータはまだありませんが、増加速度は増しています。
家計ですので住宅ローンによる借金が多いわけですが、これで資産価値の暴落が起こったらどうなるでしょうか。もちろん阿鼻叫喚の地獄絵図です。
(吉田ハンチング@dcp)