銀行預金金利が低すぎて銀行にお金を預けていても増えません。お金を増やす方法を自分で考える時代です。そこで「株に投資でも……」なんて話になります。今回は、投資先としての「日本株」「外国株」についてです。
■外国株の方がもうかる!?
投資というのは分散投資が基本です。株式に投資している人は、日本株だけでなく外国株にも目を向けています。これも分散投資の一つです。日本株よりも外国株の方がもうかるという人もいらっしゃるようですが、その根拠として株価の推移が挙げられます。
外国株の方が値動きが大きくもうかる可能生が高いというのですが、実際はどうなのでしょうか。日本の株の値動きの指標である日経平均株価の推移と、アメリカの代表的な指標であるダウ平均株価の推移を見てみましょう。
■日経平均株価の推移(1980-2015年)
■ダウ平均株価の推移(1980-2015年)
日経平均株価の推移を見ると、バブル時代の1989年に最高値(年間最高値:3万8,957.44円)を付けた後、がくっと下がり、以降右肩下がりだったものの、2013年に1万6,000円台まで回復し、現在も回復基調となっています。しかしバブル時代には遠く及びません。
ダウ平均株価の推移を見ると、「2001年にアメリカで同時多発テロが発生」「2007年にサブプライムローンショック」「2008年にリーマンショック」などで、株価が急落している局面はありますが、それでも基本的には右肩上がりです。
■時間によるリスク回避を考える!
このような株価推移を見ると「日本株より外国株の方がもうかる」なんていわれるのにも一理あることが分かりますね。また、ここで大事なのは時間です。中・長期投資を考えよう、とはよくいわれるところです。長く持つことで株価の上がりを待ち、高値で売却できる可能生が高まる、つまり時間によるリスク回避というわけです。
『フィデリティ退職・投資教育研究所』所長の野尻哲史さんに伺った話ですが「株式への投資の特徴はゼロサムではないと考えます。つまり、誰かが得をしている裏で誰かが損をしているといった投資ではない。株価が上がり続けている局面では、その株を持っている人みんなが得をしていると考えられるのだから」とのことです。
確かに「ダウ平均株価の推移」を見ると、その株を持ち続けていることで得られる利益も小さくないことが分かります。
*……図内の各年の株価は12月の終値です。
データ出典:『世界経済のネタ帳』
⇒ダウ平均株価
(高橋モータース@dcp)