2021年10月13日、「非常に悪い」とされる韓国若い世代の雇用について、韓国の経団連といわれる『全国経済人連合会』から驚きのリポートが出ました。
全国の4年制大学の3~4年生学生、卒業生「2,713人」を対象に実施した「2021年大学生就職認識調査」の結果です(調査は韓国のシンクタンク『韓国経済研究院』が行っています)。
同リポートでは「『針の穴』という就職難の中で大多数の青年求職者が積極的に就職活動をせずに、事実上求職を断念した状態という調査結果が出た」としています。
「大多数の青年求職者が……」というのは以下のようなアンケート結果からです。
求職活動の実態
ほとんどしていない……33.7%
形式的にしている……23.2%
休んでいる……8.4%
小計:65.3%
ただし、ほとんど求職活動をしてないのが諦観から来るものなのかどうかは、このアンケート結果からは分かりません。しかし、以下のアンケート結果は注目に値します。
今年の大卒新規採用環境について
昨年より厳しい……58.6%
昨年と同じ程度……21.3%
昨年より良い……2.0%※データ引用元は同上
「昨年より採用環境が厳しい」が約6割ですから、若い新卒世代にとって雇用情勢がコロナ騒動となった2020年より悪化していることは体感できるわけです。
同リポートは、チュ・ガンホ経済政策室長の以下の言葉で結んでいます。
(前略)
チュ・ガンホ『韓経研』経済政策室長は「狭くなる就職のドアの中で大多数の青年が自信を失ったり、したい仕事を見つけられなかったりで、積極的な求職活動をしていない」と述べ、「企業の規制緩和、労働の柔軟性の向上など、企業の雇用余力を拡充することが必要であり唯一の解決策だ」と強調した。※データ引用元は同上
室長のお言葉ではありますが、企業の雇用余力を拡充するためには、企業の景気が良くならなければなりません。
現在の韓国政府は企業に規制をかけることばかりを行っていますし、雇用を増やしたといって胸を張りますが、60代以上の雇用ばかりを増やしています。若い世代では雇用が増えたという実績はとうてい認められません。
また、09月には製造業の景況感も中折れの様相を見せています。韓国の大学生の就職難はまだ続くことを覚悟した方がいいのではないでしょうか。
韓国政府の経済政策はおかしいと言い続けている『全国経済人連合会』は恐らく分かっているはずです。
(吉田ハンチング@dcp)