2019年11月も本日で終了。日本が半導体製造に関わる「フッ化水素」「フッ化ポリイミド」「レジスト」3つについて、韓国に輸出する際の優遇措置を取りやめると発表したのは07月01日でした。
その時点ではこれらの重要な素材はおよそ1カ月-1カ月半分ぐらいしかないのではないか?と推測され、韓国でもこれらは国産化が可能だなどのデマ、うわさが飛びかい07月はあっという間に過ぎ去ってしまいました。
09月からは事態を直視せざるを得なかった
08月末までにフッ化水素の韓国国産化工場が稼働する、なんて希望的観測もあったのですが、結局「半導体ラインの使用に足る韓国産フッ化水素の製造に成功した」という話は、現在11月末日に至るも全く聞こえてきません。
韓国企業が本当に正念場を迎えたのは09月からだったでしょう。日本に対する反発心、愛国心によって現実から目を背けていられる時期は07・08月で終わったのです。日本からの部材の在庫も付き、しかしラインは動かさなければならず、かといって日本不買運動を止めるわけにもいかずと。
韓国の屋台骨を支えてきた半導体産業に関連する企業は二進も三進もいかなくなったことでしょう。しかも、文在寅大統領の明らかな経済失政のおかげ(これは別記事にいたします)と「中国の経済状況の悪化」のせいで、韓国の成長を支えてきた輸出産業の実績は発表されるたびに前年比割れの記録を伸ばし続けています。
ついに11月01日には『Bloomberg』に「韓国の輸出、10月は11カ月連続の前年割れ-半導体輸出が32%減少」という記事が出るまでになりました。
⇒参照:『Bloomberg』「韓国の輸出、10月は11カ月連続の前年割れ-半導体輸出が32%減少」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-01/Q09PZTT0AFB401
誰が韓国企業の株式を買っている?
つまり、輸出依存の国、韓国は坂道を転がり続けているのです。韓国の屋台骨を支えてきた企業の業績が悪化し続けており、回復が見込めないわけですから。しかし、以下のKOSPI(韓国総合株価指数)の動きを見ていただければ分かるとおり、韓国の株価は右肩を上げてきました(チャートは『Investing.com』より引用/日足)。
一体、誰が韓国の株式市場にお金を投じているのでしょうか?
これは以下のデータによって明らかです。この08月29日から11月29日までの上昇を支えてきたのは、韓国の「金融投資(機関)」および「年金基金」(年金基金など)です。
⇒データ引用元:『finance.naver.com』「투자자별 매매 동향(投資家別売買動向)」
https://finance.naver.com/sise/sise_trans_style.nhn
注目していただきたいのは、外国人がこの3カ月で累計4兆4,824億ウォンも売りを積み上げ、個人が2兆5,482億ウォンも売り、保険・投信・銀行ですら売りの方が多くなっているのに、金融投資(機関)・年金基金(年金基金など)は株価指数が上昇するほどこれを買い越しているのです。
意味するところがお分かりになるでしょうか?
韓国企業の業績がこの先さらに悪くなることも予想される中、もし、何かあって世界的な景気後退が起こったら、株価の急落と共に年金が吹き飛ぶ可能性すらあるということです。韓国の人は怒るかもしれませんが、非常に危うい状況ではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)