中国・不動産セクター絶不調の現状「新築建設面積-24%」

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2023年09月15日、中国の国家統計局が「8月份国民经济恢复向好(08月国民経済は良好に回復している)」という文書を公表したのですが、面白いデータがあります。

不動産セクターについての部分です。

中国経済は、不動産セクター輸出内需(消費)という3つによって牽引されてきました。

しかし、現在この3つ共に不調に陥っています。

特にの不動産セクターは、『恒大集団』『碧桂園』といった最大手が瀕死の状況であることからも分かるとおり、絶不調です。

国家統計局が好調に回復しているという文書の中の不動産セクターの数字がどうなっているかというと……以下をご覧ください。


↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください/スクリーンショット

4. 不動産開発
(1) 不動産開発投資(1億元):76,900(-8.8%
(2) 住宅建築面積(10,000平方メートル):806,415(-7.1%
(3) 新築住宅建設面積(10,000平方メートル):63,891(-24.4%
(4) 住宅の完成面積(10,000平方メートル):43,726(19.2%
(5) 事業用住宅販売面積(10,000平方メートル):73,949(-7.1%
(6) 商業住宅販売(1億元):78,158:(-3.2%
(7) 不動産開発企業の資金整備(十億元):87,116(-12.9%
⇒うち国内融資:10,671(-12.8%
⇒外資の活用:35(-41.6%
⇒自己資金調達:27,195(-22.9%
⇒デポジットと前払い:30,185(-7.3%
⇒個人住宅ローン:15,453(-4.3%

分譲事業用住宅面積(10,000平方メートル):64,795(18.2%

( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『中国 国家統計局』公式サイト「8月份国民经济恢复向好」

不動産開発投資から始まってほとんど全ての数字が対前年同期比でマイナスです。

ご注目いただきたいのは、プラスになっている数字が2つだけあることです。

・住宅の完成面積:19.2%
・分譲事業用住宅面積:18.2%

「住宅建設面積(-7.1%)」、「新築住宅建設面積(-24.4%)」、投入資金も減少しているのに、なぜ「完成面積」が増えてるのでしょうか?

理由は簡単で、中国政府が「とにかく完成させて引き渡せ」と発破をかけているからです。

読者の皆さまもご存じのとおり、中国では不動産ディベロッパーにお金が回らなくなって、開発を途中で放棄する物件が増加しています。

困るのは購入者です。住宅が引き渡されず、ローンだけ残るという悲惨な目に遭う人が中国各地で不満を爆発させています。

そのため、中国政府はとにかく完成させろと指示しているのです。このプラスの数字は、このような背景を基にしたものと推測できます。

(吉田ハンチング@dcp)

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