小ネタかもしれませんが、電気自動車の普及にブレーキがかかり、その影響を韓国車載用バッテリーメーカーが被っています。
韓国の三大バッテリーメーカーは、『サムスンSDI』『LGエネルギーソリューション』『SKオン』です。このうち、『LGエネルギーソリューション』、『SKオン』のバッテリー事業の稼働率が急下落したことが分かりました。
『LGエネルギーソリューション』の公表によると、国内外の事業場での稼働率は同じ第1四半期の比較で、
となっています。稼働率が20%も下落しました。
『EV Lounge』の報道によれば「証券業界は、ポーランド工場の稼働率が大きく下落し、50%水準だと見ている」としています。欧州の電気自動車需要が低下し、その分車載用バッテリーも不要になったのです。
次に『SKオン』。『SKイノベーション』の公表によると、バッテリー事業平均稼働率は同じく第1四半期の比較で、
となっています。『SKオン』では26.6%も下落しました。こちらも同様に、自動車メーカーが電気自動車が売れないのでバッテリーの発注を止めたためです。
『サムスンSDI』のデータがないのですが、世界的に電気自動車に対して「?」となっていますので(中国ですら電気自動車に対する購入意欲が減退しているというデータがあります)、影響を受けているでしょう。
電気自動車需要が弱ってきたので、生産をエネルギー貯蔵装置(ESS)に振り分ける――などの努力をしています。
そもそも韓国Top3メーカーの業績は以下のように芳しくありません。
2024年第1四半期の営業利益
『SKオン』:-3,315億ウォン
(9四半期連続の赤字)『LGエネルギーソリューション』:1,573億ウォン
(合衆国政府から1,889億ウォンの税額控除を受けているので、それを除けば赤字)『サムスンSDI』:2,674億ウォン
(対前年同期比で-29%)
電気自動車の需要が回復しないと困ったことになるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)