「貿易戦争」リスクもあってアメリカの株式市場が不安定で、それに釣られて為替で円高傾向、それもあって日本でも株安なんてバカな話になっております。
以前紹介したとおり、アメリカも中国も致命傷を負うのは嫌ですからお互いの落としどころを探っている状態ですね。結局「泰山鳴動してネズミ一匹出ず」でしょうし、「何だったんだ、あの乱高下は」なんて脱力感だけ残ることになります。本当にやめてほしいですな。
アメリカの関税オンに対して中国の報復関税は、
●128品目 総額3,200億円分
・15%をオンする品目
ワイン、ピスタチオ・クルミなどのナッツ類、マンゴーなどのドライフルーツ、オレンジ・ブドウ・スイカなどの果物、継ぎ目のない鋼管など
・25%をオンする品目
豚肉、アルミニウムのスクラップなど
と公表されています。
ホワイトハウスは中国に対して「(中国が)世界市場をゆがめている」と声明を出していますが、アメリカのドメスティックな通商拡大法に目を付けて、報復関税を課すということを行っているのはそもそもアメリカですから、アメリカ以外の国からすれば「勝手な野郎だぜ」と思うばかりでしょう。
中国は報復関税の第2弾も準備中で、その後方には「米国債の売却も視野に入れている」としています。
米国債の方はちょっと置くとしても(大変なことになりますけどね)、報復関税の第2弾の品目には「大豆」が入っていますが、これに関税を掛けると畜産業者が大弱りすることも予想され、中国のためにならないことは確かです(第1弾に含まれる果物類・豚肉なども加工業者のためになりませんね)。
このままエスカレートすることは決して望んでいないにも関わらず、アメリカは振り上げた拳を下ろすことができません。偉大な国アメリカが負けるわけにはいかないからです。
日本の株式市場に投資している人間からすれば「バカはさっさとやめろ」なのですが。
(柏ケミカル@dcp)